人のために生きることが美しさにつながる
――美弥さんのファッションに憧れる人も多いと思いますが、「どうしたら美弥さんみたいにお洒落な人になれますか?」と聞かれたら、どう答えますか?
いやいやそんなこと(笑)。でも、在団中もたまに下級生に同じ質問を受けましたが、その子の服を見て全部答えちゃっていました。「今はこういう服を選んでるけど、絶対こういう方が似合うよ」とか「髪の毛もこうした方が似合うよ」とか。
――それだけ他の人のことも見ておられるということですね。
そうですね。「顎のラインが綺麗だからもっと出したらいいのに」とか、背中が綺麗な子が髪を下ろしていたりすると「もったいないな」とか。とにかく服を見るのが好きなんです。皆さん好きなジャンルに対してはいくらでも情熱を注げるじゃないですか。それと一緒で私の場合も、シーズンごとに全コレクションが載っている雑誌を全部見たりしています。
――お好きなブランドは?
最近見せていただいたものでは、ジバンシィはやはり仕立てが素晴らしくて、ジャケットの形ひとつとっても違うなと思いました。デザインが面白いなと思うのはグッチですね。模様や色使いが斬新なのでチェックしています。
――子どもの頃からファッションに興味がありましたか?
そうなんです。ファッション雑誌がずっと好きで、海外の雑誌なども見ていました。姉がいるので、きっとその影響もあると思います。
――見た目もそれ以外も含めて、美しくあろうとする心がけはありますか?
歳を重ねるほど内面が外見に出るものだなと感じます。だから、美しくありたいのであれば心も美しく、嘘のない素直な気持ちで、そして人の為に生きること。人の為に生きることが、自分には合ってるんですよね。
――それは今日のお話を通して、そう感じました。
むしろ、それがないと私たぶん死んでしまう(笑)。自分のためだけにはエネルギーが動かないんです。美しさに繋がっているかわかりませんが、常にそう心がけています。
被災された地域へのボランティアなどにも、これからは時間が許す限り足を運びたいですし、動物愛護の活動にも興味があります。今後はそういった活動も自由にできるわけですから、どんどんやっていきたいと思っています。
これからは色々な方向に自分の可能性も広げられるので、たくさん心を動かして、それを楽しんで、応援してくださる方にも「どんな場面でも素敵」と思ってもらえるような人でありたいなと思います。
Rurika Miya
2003年宝塚歌劇団入団。星組を経て12年に月組へ。二枚目から悪役、時には女役まで性別・年齢を超えた幅広い役柄を好演。19年6月の退団時には、トップ以外では異例のサヨナラショーが行われた。3月27日には『RURIKA MIYA Spring Live 2020 in TOKYO』(TOKYO DOME CITY HALL)を開催。5月9日には、『Five Senses first performance 2020 spring』(舞浜アンフィシアター)に出演。7月には主演舞台『SHOW-ism IX』(日比谷シアタークリエ)が決まっている。愛用の香水はクリスチャン ルブタンのトラブルインヘヴン。
※こちらの記事は、2020年2月23日に公開されたものです。
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記事提供:文春オンライン
2020.03.03(火)
Text=Chiaki Nakamoto
Photographs=MARCO
Styling=Marie Higuchi
Hair & Make-up=Hitomi Matsuno
Prop styling=Ai Ozaki