舞台だけでなく可能性を広げていきたい

――これからについてはどんな風に考えてらっしゃいますか?

 舞台については自分を活かせるものであれば喜んで出たいなと思います。まずは7月のシアタークリエ「SHOW-ism」で主演をさせていただきます。

――どんな作品なんですか?

 今まで井上芳雄さんや中川晃教さんなどがされてたシリーズの第9弾になります。毎回主演の方が違っていて、その人の持ち味を生かしたステージになるので、芝居寄りにするかショー寄りにするか、あるいは芝居とショーを融合した形にするか、そういったことも自由なんです。

――そこは演出の小林香さんとお話しながら作っていく感じになるんですね。

 だからこそやってみたいと思ったというのもあります。「女性」になり切らなくてもできそうですから。

――シリアスなストレートプレイも見てみたいなと思いますが。

 すごく興味があります。人間の心の奥底に眠っている闇とか欲望がドロドロに出てくるストレートプレイをやって見たいですね。そして映像で活躍されている方とも共演してみたいです。

――「この演出家の作品に出てみたい」といった希望はありますか?

 昔は蜷川幸雄さんとか、憧れました。今までは舞台を観る時間もなかなか取れなかったので、これからは小劇場の作品もどんどん観たいですね。

――舞台以外では?

 今までできなかったことでやってみたいのは音楽です。これまでは役としていただいた曲を歌うことが中心でしたが、これからは自分が歌いたい曲を歌っていきたいし、作詞などを手かけたオリジナルの曲も発表していきたいです。

 3月27日に東京でライブも控えています。そこでは新曲の発表もあり、これまでのヒストリーを体感しながら音楽の時間旅行をするようなライブです。

 ファッションの世界にも携わっていけたらいいなと思っています。でも、命をかけてやっておられる方がたくさんおられる世界で、中途半端な気持ちでは入っていけないということも実感していますから、他と被らない自分の個性をもっと磨いていきたいですね。

2020.03.03(火)
Text=Chiaki Nakamoto
Photographs=MARCO
Styling=Marie Higuchi
Hair & Make-up=Hitomi Matsuno
Prop styling=Ai Ozaki