スイス伝統のクッキーやお父さんのレシピのチョコレート
そんなスイスのクッキーいろいろをお店で1年中販売しています。
「マイレンダーリー」はシンプルなバタークッキー。クリスマスに作る動物クッキーがこれ。「シュピッツプエブリ」は、わんぱく坊主という意味。スイスのラズベリージャムをサンドしてあり、ほんのり甘く、ミルクの風味がしてサクサクした食感。「シナモンハート」はヘーゼルナッツ、マジパンを入れて厚めに焼いたもの。元々「ツィムトシュテルン」という伝統菓子です。クッキーとは違うしっとりした食感で、スパイシーな芳香。クリスマスには星形にするそう。
「トーテンバインリ」はアーモンドとヘーゼルナッツが入った、香ばしい風味のスティック状のクッキー。発酵バターを使って長時間かけて焼き上げます。「なぜか、『死んだ人の足』という名前です」とピーターさん。「スイスのクッキーは、ヘーゼルナッツやアーモンドなどのナッツやマジパンを入れたものが多い。ちょっと硬めです。シナモンやナツメグ、アニスなどのスパイスを使ったものも多いですね」。そのカリッとした食感や、豊かなスパイスの香りを楽しみたいもの。他にも、「バスラーレッカーリ」は、バーゼル地方のクッキー。ナツメグ、クローブなどのスパイスの香りが広がり、クセになる味。蜂蜜がたっぷり使われていて、ねっちりしていて優しい甘味。「僕のお父さんが大好きだったお菓子です」。
クッキー以外にも「エンガディーナーヌストルテ」は、ピーターさんの母親の生地エンガディーナー地方の郷土菓子。エンガディーナー地方はクルミの産地として有名で、これにもクルミがたっぷり入っています。日持ちし、その香ばしさとキャラメルのほろ苦い甘さが独特です。
そして、スイスといえば、もちろん忘れてはならないのが、チョコレート。ピーターさんは、スイスの名門ホテルで菓子職人をしていたお父さんのレシピでチョコレートを作っています。ていねいに手作りしていて、昔懐かしい素朴なデコレーションも素敵ですし、ホワイトチョコのトリュフがあるのも、スイスらしい。まろやかで上品な味わいですが、単に甘い、ほろ苦いだけでなく、すっきり後味が切れるのが特徴。だから、いくつでも食べられるんですね。バレンタインでなくても、自分のために買いにいきたいチョコレートです。
スイスのお菓子は、どれも、やっぱりコーヒーによく合います。店内でピーターさんが作る生ケーキとコーヒーで寛ぐのもいいですよ。
コンフィセリー ラパート
住所 大阪府東大阪市旭町20-26 西田ビル1階
電話番号 072-981-3528
Column
そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行
生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。
2012.11.25(日)