日台の若き女子二人組が手がける
センス溢れる漢方ブランド
台湾では古くから「漢方」が親しまれており、漢方薬局や東洋医学のクリニックを数多く見かけます。そんな中、今話題となっているのが、女の子のための漢方ブランド「DAYLILY(デイリリー)」です。
2018年の春にオープンしたばかりのニューフェイスですが、確かな品質と洗練されたデザインが早くも注目を集めています。

このブランドをプロデュースしているのは、日本人の小林百絵さんと台湾人の王怡婷さん。王さんの実家は30年の歴史を持つ漢方薬局で、王さん自身、幼い頃から両親のアドバイスに従って漢方を飲んでいたと言います。
留学先の日本にも漢方を持ち込み、これに同級生の小林さんが興味を抱いたのがブランド誕生のきっかけとなりました。

看板商品は日頃の体調を整える「四物飲」と、生理期間中に飲む「生化飲」という漢方ドリンク。
漢方の場合、生薬を煎じたりしなければならず、何かとハードルが高いのですが、ここではパウチに入った漢方ドリンクを漢方メーカーと開発。「お湯を注ぐだけでOK」の商品となっています。さらに、鉄分を含むチェリーやマルベリーなども加え、甘くて飲みやすい味に仕上げています。
店名の「DAYLILY」とは、オレンジ色の美しいユリ科の花のこと。この花の寿命がわずか一日であることにちなみ、「一日、一日を大切に、輝きながら生きてほしい」というメッセージが込められています。
また、王さんによれば、ここ最近は台湾でも時代の変化に伴い、若い世代の漢方離れが進んでいるとのこと。しかし、そんな流れを変えるべく、「自分たちのブランドを通じて漢方の価値を再発見してもらいたい」と願っているそうです。

現在は漢方ドリンクのほか、高麗人参エキスたっぷりのフェイシャルマスクや真珠の粉が入った漢方石鹸なども販売中。
今後は商品の種類を増やし、日本にも出店したいという夢を持っているそうです。漢方のイメージを一新させた革命児。「DAYLILY」の今後から目が離せません。

2018.09.05(水)
文=片倉真理
撮影=片倉佳史