この時期の台湾といえばマンゴースイーツははずせません。5月のはじめから、徐々に店頭にマンゴーが並び始め、フレッシュマンゴーしか扱わないかき氷店でもマンゴーかき氷がスタートというニュースが駆け巡り、いよいよ今年もシーズン到来! といった雰囲気です。夏の訪れとともに始まるマンゴーの収穫。
今回は台湾のマンゴー産地の中でも一番早くから収穫が開始される台湾最南端、屏東のマンゴー農園へ見学に行ってきました。マンゴーはどのように収穫されているのか、そして台北で食べられる美味しいマンゴースイーツのお店をご紹介します!

出荷までのプロセスを知るため
いざ屏東のマンゴー農園へ!
農園へ行く前に訪問したのは、各農家が収穫したマンゴーが集められる仕分けセンター。こちらは農協との協力企業で、このエリアの各農家のマンゴーが集結され大きさによって仕分けされます。
マンゴーは紙に包まれたまま収獲されるので、仕分けセンターでは先ずこの紙を丁寧に外す作業からスタート。紙が外されたマンゴーは一つずつオートメーション化されたラインに乗せられ、重さによって選別。


マンゴーは桃のようにとてもデリケートな果物なので、ちょっとした衝撃でも傷むことがあるため、選別ラインのパーツ(画像緑と黒の受け皿)はすべてゴム製でできていました。
選別ラインでは12個、14個、16個、18個とそれぞれの個数の合計が5キロとなるような重さに仕分けられます。分けられたマンゴーは一つ一つの大きさがほぼ揃っており、向きを整え綺麗に箱詰めされ出荷を待ちます。




右:生長し重くなるに従い、地面に着くほど枝が下がります。
初めてマンゴーが木に生っている様子を見たときは驚きました。
害虫から守る為、通気性と防水機能が備わったマンゴー専用の特殊な袋で包装されていて、想像していたマンゴー畑のイメージとは違いましたが、一つ一つ大切に育てられているのを感じました。収穫間近のマンゴーはかなりの重さがあり、地面に着くほど枝が下がっていきます。


一本の樹に生る実から最終的に収穫できるマンゴーはおよそ50%。農園の畑では土の上に落ちている小さいマンゴーをたくさん見かけました。
右:年間生産量500kgという貴重なドライピーチマンゴー。

今回はちょっと珍しい品種のマンゴーも味わうことができました。それは桃とマンゴーを掛け合わせた「ピーチマンゴー」。
もちろん見るのも食べるのも初めてです。やや小さめサイズで、かすかに桃の香りが! 通常のマンゴーより育てるのに手間がかかるらしく、農園のオーナー一家がマンゴー畑の一部で栽培しており、年間生産量が僅か500キロという超貴重品!
そんな珍しいピーチマンゴーと、それを乾燥させたドライピーチマンゴーも試食させてもらうと……確かに桃の味が。マンゴーの甘さとはまた違うピーチの甘みがフュージョンとなり、形容し難い美味しさとなっていたのです。
右:左の写真のマンゴーの中身。種の周りにも実がいっぱい。直接かぶりつくのがオススメ。
実はすぐに食べるのに一番美味しいのは黒い点々があるマンゴー。もちろん真ん中の種のまわりの部分も残さず美味しく食べさせてもらいました。したたり出てくるジューシーな汁も気にせずかぶりつける至福のひと時なのです。

美味しいマンゴーを沢山食べさせてもらいながら、魅力を思う存分堪能できたマンゴー農園見学。一つ一つ大切に育てられたマンゴーをスイーツとして食べられるお薦めの、台北にあるオススメのショップをいくつか紹介いたします。
2018.06.12(火)
文・撮影=矢作晃之