ハリウッド映画『慕情』の舞台
レパルスベイのアイコンとなっているこの建物は、英国式の建物として1920年に建造され、1982年までセレブ御用達だった「レパルスベイホテル」を改築したもの。
レパルスベイのリゾート開発がスタートしたのが1918年なので、それとほぼ同時期に誕生。このリゾート開発には政府も積極的に取り組み、海南島から砂を運び入れ、海水浴客のために中心部の中環(セントラル)からバスの路線をいち早く開設したそう。
また、レパルスベイはハリウッド映画『慕情』(1955年)の舞台でもあり、リゾート地としての歴史が実は長いのです。
ビーチから山側を振り返ると、斜面いっぱいにリゾートマンションらしき建物が並んでいます。一見、熱海のような風景。
中環からバスでわずか30分という近さも手伝い、風水を信じる財界人や有名人にも好まれているそうです。在住外国人も多く、早朝は海沿いの道をジョギングや、犬の散歩をしている姿を見かけることも。
三日月型のビーチには等間隔にライフセーバーハウスが並び、少し沖には一休みできる飛び込み台が数カ所浮かんでいます。対岸には小高い丘を抱く島があり、タンカーやプレジャーボートが行き交っています。ビーチ沿いにはショップやカフェが入った複合施設も。
観光と地元の暮らしが半々の割合の、都市型近郊ビーチリゾートという感じでしょうか。
2018.08.11(土)
文・撮影=古関千恵子