仙田志保さん
お子さん:長男3歳5カ月
株式会社東北新社勤務。コンテンツプロダクション本部プロモーション制作事業部 営業開発部 課長 プロデューサー。
なんとなく「仕事をしたい」と思っていた20代から、たくさんの人と関わりながらスケールの大きな仕事ができるようになって、やりがいを感じ始める30代。そんなときに出産を迎える女性は少なくないだろう。東北新社に勤める仙田さんもそんな一人。1年半の産休・育児休暇(プラス有給休暇)後は、以前と同じ部署に復帰したいと考えていた。
仙田さんが勤務していたのは商品の販促ツール、映像、イベントなどを取り仕切るプロモーション制作事業部。復帰後同じ部署に戻れることになったものの、復帰前とは働き方を変えざるを得ない。以前は夜の打ち合わせや、深夜まで仕事ということも珍しくはなかったからだ。
現在は5時半までの時短勤務。忙しいときには退社をするのが9時、10時を過ぎたり、出張が入ってしまうこともあるが、夫との連携で毎日を乗り切っている。
先日初めて2泊の出張をしたという仙田さん、「ぎりぎりの範囲がどこなのか、夫婦で話し合いながら少しずつ範囲を広げて試しているんです」と語る。日々時間のやりくりを模索しながら奮闘中だ。
普段は、9時半の始業からペースアップを心がけ、特に頭がクリアな午前中を意識して仕事に取り組む。子育て中の今は「あとで時間があるとき」の「あと」はない。打ち合わせのスケジュールなど早めに調整して、一緒に仕事をするスタッフに迷惑をかけないよう心掛けたり、仕事を先にのばして結局できなくなるようなことがないよう気をつけている。
協力的な夫とどんなにスケジュールを調整していたとしても容赦がないのは、子どもの急な発熱。頼りにするのは病児・病後児保育だが、予約を取りづらいのが現状だ。
仙田さんは、保育園から「熱がある」と連絡があった時点で、何よりも優先してまず登録している2つの病児・病後児保育施設に予約を入れる。土曜日など翌日会社が休みの日の発熱であっても、子どもの体調が怪しいと思ったら、すぐ予約が鉄則だ。ただ、病院を受診後、あまりにも具合が悪いときには会社は休んで子どもを看る。
子どもが病気の時は預けるのか会社を休むか、急な残業のときはどちらが迎えに行くか、など一つ一つを判断し、夫婦で相談しながら毎日を積み重ねている。
2012.08.16(木)
text&photographs:HITOMINA