vol.41_GIORGIO ARMANI BEAUTY
一人ひとりの個性を輝かせる
エレガントでクリーンなメイク
今回はジョルジオ アルマーニ ビューティの巻。CREA読者も名前を知っている人は多いだろう。世界的に有名なイタリア人のファッションデザイナー、ジョルジオ・アルマーニ氏が2000年に立ち上げたコスメティックブランド。日本でも02年から展開されているが、ここ数年、ファンデーションやメイクアイテムが好評でファンが増えている。
そのクリエイターを務めるメイクアップ アーティストのリンダ・カンテロさんが来日し、話を聞くことができた。彼女も数々のメイクトレンドを生み出してきた有名なアーティスト。ファッションとメイクアップの強力タッグから生まれるアルマーニ ビューティの世界、実際どのようなクリエイションが行われているのか、すごく気になる。
「アルマーニ氏は常に前向きでオリジナルなアイディアに溢れていて、決してブレることのない美学を持っている人。彼が創り出すファッションの世界観やファブリックへのこだわりをコスメに変換させるのが私の役目です。共通の考えも多いので理解し合い、影響し合ってよい関係で仕事をしています」とリンダさん。
完璧主義者で知られるアルマーニ氏、すべての製作工程に関わるそうで「彼ほど現場に出てくるデザイナーに出会ったことがない」(リンダさん)とも。ファッションから出発したコスメブランドは数多いけれど、その名を掲げるデザイナーが活躍しているってやっぱりスゴイことだと思う。
「私はカラーから発想し、アルマーニ氏は建築家でもあるので形から発想する。異なる視点から見つめるとまた違うアイディアが生まれることも多くて。だから、ルールなどは一切決めません。常に革新であることがアルマーニの物作り。これが叶うのも技術があってこそ」(リンダさん)
そこには意外なこだわりがあった。
「私たちが大切にしているのが“清潔”というキーワード。メイクでのクリーンさはパーフェクションにつながりますし、心地よさにもつながる。スキンケアで言えばピュアでクリーンな水、つまり浄化。清潔であることは透明感やクリアな美しさ、使い方も含めていろんなことに関係してくると考えています」(リンダさん)
インタビューの中ですごく新鮮に感じたのが“清潔”という言葉。アルマーニのイメージが変わったのは確か。
2017.12.02(土)
文=吉田昌佐美
撮影=吉田健一