専用のオーブンで焼き上げるこだわりのカステラ
平山さんは、カステラの材料にこだわっています。
小麦粉は三重県産あやひかり100%。砂糖はミネラル分豊富な鹿児島県産の粗糖。卵は、津市のカフェでは三重県鈴鹿山麓産のものですが、大阪では、香川県産のさくら美人。さらに、三重県四日市市の川村養蜂場が作る百花蜜、米飴。表面に艶を出すために三重県産の米油を塗り、底のガリッとした食感にはザラメを使っています。
こだわりの材料とカステラ専用のオーブンを使い、1台1台ていねいに手作り。1日に焼ける台数は、がんばっても8台まで。
「あやひかりを使うと、焼き上がりが香ばしくなり、もちもち食感で、しっかりした弾力になる。黒砂糖のコクと旨みで味わい深い。高価ですが、いい蜂蜜を入れるとまろやかな甘みで風味が豊かになります」。安全な材料を選んでいると平山さんは言います。
焼き上がったキューブ型のカステラには、ひとつひとつ愛らしい焼印が押されます。「羊のカスティーリャ」という店名にちなんだ羊だけでなく、愛嬌たっぷりのクマ、ネコなど。クリスマスなど、季節のイベントにちなんだものもあります。何があるかは、その日のお楽しみ。
特別注文で、「ありがとう」や「おめでとう」の焼印、水引柄などのお祝い用や菊の花の仏事用、ウエディングのお引き菓子にぴったりの柄も。
こんがりした焼き色の表面に、キュートな焼印。交流のあるイラストレーター数人によるオリジナルの焼印なのだそう。「三重県のお土産を作りたかったんです」と平山さん。カステラなら、常温で持ち歩けて、日持ちもして、手土産にぴったり。
販売コーナーには、手土産にぴったりの箱入りだけでなく、カステラの端っこもラップして並んでいます。これがお目当てというリピーターも多いとか。
2017.02.12(日)
文・撮影=そおだよおこ