年末の大掃除は
“ナチュラルクリーニング”で家じゅうをピカピカに
年末の大掃除はもちろん、毎日の掃除を憂鬱な気分でやりたくない! それならちょっと目線を変えて、ナチュラルクリーニングを実践してみませんか? 地球環境にもやさしい素材を使った、エコ掃除。部屋がきれいになる上に、ちょっといいことをしている気分になれるかも。
ナチュラルクリーニングで使うのは、市販されている重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸。このほか、お米や柑橘類を使って「お米の発酵水」「柑橘発酵水」を作る方法もあります。
»「重曹水」「セスキ炭酸ソーダ水」「クエン酸水」の作り方
»「お米の発酵水」「柑橘発酵水」の作り方
»「重曹+クエン酸の発泡水」の作り方
今回は、このナチュラル洗剤でキッチンを掃除する方法を紹介します。
油汚れと水あかを落とし、排水溝のぬめりをなくそう
キッチンの大掃除といえば、換気扇やコンロ周りのギトギトした油汚れ、ヌルヌルした排水溝、蛇口周りの水あかなどが気になります。ふだんはなかなか掃除しない冷蔵庫の中もきれいにしておきたい場所のひとつ。
「キッチンの油汚れを落とすには、セスキ炭酸ソーダを使うといいでしょう。セスキ炭酸ソーダは、重曹の10倍のアルカリ度があり、水に溶けやすいのも特徴です。コゲツキなどのこびりついた汚れには、研磨作用のある重曹がおすすめです。蛇口周りの水道水によるカルキ落としには、クエン酸水で。しつこい汚れは浸け置きしたり、キッチンペーパーをはって、洗剤を浸透させるようにすると落ちやすくなります」(栗生さん)
●五徳
ガスコンロの五徳は油汚れとコゲツキで、気づいたら汚れが蓄積している部分。ここの汚れを落とすには、お米の発酵水(2とぎ水)に数時間から半日つけた後、重曹をふりかけて、メラミンスポンジでこすります。IHヒーターのコゲツキは、キッチンペーパーにセスキ炭酸ソーダ水をひたして、数時間パックを。
●換気扇
油汚れでベトベトになっていて、大掃除では必ず掃除したい換気扇。取り外せる羽は、ごみ袋に入れて、水3リットルに大さじ2の割合で、セスキ炭酸ソーダを入れる。そのまま数時間から半日間、浸け置きします。取り外せない場合は、セスキ炭酸ソーダ水をスプレーし、キッチンペーパーを貼付けて汚れを浮かせて拭き取りましょう。
●排水溝
排水溝は油汚れや水あか、雑菌などで、ぬめりが付着しやすく、ひどい場合には悪臭も。ここには重曹+クエン酸の発泡水をスプレーし、メラミンスポンジや歯ブラシなどで磨いて、ぬめりを除去。三角コーナーは重曹を振りかけてこすり洗いを。
●蛇口
水道水によるカルキで白くなったり、水あかを落とすには、キッチンペーパーにクエン酸水をひたし、蛇口に巻いて一晩置きます。
●冷蔵庫
食品を扱う冷蔵庫もナチュラル洗剤で安心。冷蔵庫の外側も内側もクエン酸水をスプレーし、布巾で拭くだけ。除菌と消臭効果もあります。
●電子レンジ
庫内のこげつきは、重曹をふりかけてこすりとります。仕上げにクエン酸水をスプレーし、中和・除菌します。
●食器棚
それほど汚れがでる場所ではないですが、ホコリや臭いはしっかり掃除を。お米の発酵水(3とぎ水)をスプレーして拭き取ればOK。
2016.12.11(日)
文・取材=垣内栄
撮影=深野未季