<ステップ2>
お米の発酵水&柑橘発酵水でマイ洗剤を作ってみよう
自宅で作れるナチュラル洗剤には、お米の発酵水や柑橘発酵水があります。それぞれ次のような効果があります。
●お米の発酵水
油汚れを落としたり、消臭効果があります。
●柑橘発酵水/酸性
クエン酸の代わりになり、水あか、石けんかすなどを落とし、除菌します。
手作り洗剤として重宝できるのが、お米の発酵水と柑橘発酵水。食べ物を無駄にせず、有効活用することができます。
「とぎ汁は有害な成分ではないので、お米の発酵水をスプレーした後、水で二度拭きする必要はありません。一方で、とぎ汁の発酵が進むと腐敗につながるため、その日のうちに使い切るようにしましょう。
レモンやライムに含まれる『クエン酸』には、消臭・抗菌作用があり、発酵させることで、汚れの分解力がアップします。皮に含まれる『リモネン』という成分が油汚れを落とす働きも。見た目が爽やかで、天然のいい香りも魅力でしょう。廃棄寸前のものを使用したり、実は食べて、残った皮だけで作ることもできます」(栗生さん)
■「お米の発酵水」の作り方
【材料】
・白米(生):2~3合
・水:適量
【用意するもの】
・500ml程度の透明なふた付きの容器:3本(中を直接洗える広口ビンが望ましい)
・ボウル(お米を洗うためのもの)
【作り方】
(1) ボウルにお米を入れる。ゴミやお米の表面の雑菌を洗い流すために、多めの水を注いで、ざっと2、3 回かき混ぜてから、その水は捨てる。
(2) 500ml程度の水を加え、お米をとぐ。
(3) とぎ水を容器に入れる。これを「1とぎ水」と呼ぶ。容器にふたをして、夏場は6~12 時間、冬場は12~24 時間、常温でおいて完成。
(4) ボウルに同様に水を加え、お米をとぎ、とぎ水を別の容器に入れる。これが「2とぎ水」。
(5) さらに水を加え、お米をとぎ、とぎ水を別の容器に入れる。これが「3とぎ水」。それぞれ同じように(3)の要領で保管する。
(6) その日のうちに、においが出る前に使い切る。
※「1とぎ水」「2とぎ水」「3とぎ水」は、においのつきやすさなどから、次のような使い分けをおすすめしています。
●1とぎ水
ふきん・排水溝の消臭、トイレ掃除、浴室掃除に。植物の水やりに。
●2とぎ水
お皿洗い、キッチンの汚れ、鍋の油汚れ、衣類の浸け置き、洗濯に。
●3とぎ水
毎日の拭き掃除・消臭、洗顔やパックなどの美容に。アク抜き臭み取りなど料理の下ごしらえに。
■柑橘発酵水の作り方
【材料】
・レモンまたはライム:1個(なるべく無農薬・低農薬のもの)
・砂糖:小さじ1/2
・水:500ml
【用意するもの】
・ふた付きの容器
・スプレーボトル
【作り方】
(1) レモンまたはライムを洗って輪切りにする。
(2) ふた付きの容器に、(1)、砂糖、水を入れる。
(3) 常温で置いておくと2~3日でシュワシュワと発酵し、漉して原液が完成。
(4) 使う分だけ原液をスプレーボトルに入れ、10倍の水で薄めて完成。スプレーボトルに作った洗剤はその日で使い切る。
(5) 原液は冷蔵庫で保管し、1カ月以内に使い切る。
2016.12.10(土)
文・取材=垣内栄
撮影=深野未季