音楽と心地よい空間(1)
Technics × 手嶌 葵

“録音の現場の震えている空気が伝わってくるよう”

ゾクゾクするほどの臨場感

「私にとって普段の生活における音楽は、BGMというよりは日常を楽しくしてくれるものですね」

そう話すのは歌手の手嶌葵さん。朝の支度中によく聴くのがジャズで、聴いていて気持ちがゆっくり上がっていく感じがちょうどいいのだとか。

「中でも気に入っているのはチェット・ベイカーのアルバムです。彼はトランペッターでありながらヴォーカリストとして歌も歌う。それを聴きながら発声練習も兼ねて、ひとりでぶつぶつ歌っています」

 逆に一日の仕事が終わり、夜ほっとひと息つきたい時に聴くのは、映画のサウンドトラックだ。

「仕事で疲れて映画を観る気力がない時は、サントラだけ流してその世界観に浸ります」

 人生で初めて買ったCDも映画『ブルース・ブラザース』のサウンドトラックだった。当時、家にあった大きなオーディオでこのCDを聴いた時のことは、今でも記憶に残っている。

「映画の音楽だけを聴いてみると、作品を観た時には気づかなかった細かい音まで聴こえてきて、本当に驚きました。この楽器がここで鳴っているんだとか、いろいろな音を聴き分けることができました」

 そんな手嶌さんに今回、オールインワン・プレミアム・オーディオシステム「OTTAVA(オッターヴァ)」を使い、自身が好きな6枚のCDを聴いてもらった。すると初めて家のオーディオでCDを聴いた時のような感動が蘇ってきたという。

「ジャズを聴けば、細かい音の違いから、今、誰が前に出ようとしているのかが明確にわかりますし、ボーカルの曲は、歌い手の息づかいはもちろん、表情まで目に浮かびます。現場の震えている空気すらカラダで感じることができますね」

 実はCDには、実際には聴こえないかもしれないけど、確実に入っている音があると手嶌さんは話す。OTTAVAが奏でる音からはそれが感じられるとも。

 「だからこそ、自分のアルバムもちゃんとしたオーディオで聴いてもらえると嬉しい」と手嶌さん。

 音楽を聴く側はもちろんだが、音楽をつくって届ける側の人たちも納得の音を送り出すOTTAVA。

「さらにハイレゾ音源なら、ゾクゾクッとするほどの臨場感を楽しめました。このオーディオが部屋にあると、これまで以上に積極的に音楽を聴きたくなると思います」

●check point 1
タッチパネルを採用し、洗練されたデザインを実現

 本体の画面にはタッチパネルを採用。スマホユーザーには慣れ親しんだ操作方法であり、ボタン類が必要最小限となったことで、よりスタイリッシュなデザインを実現した。

「押すというより軽く触れただけで反応してくれる。これならストレスなく操作できますね」(手嶌さん)

●check point 2
CDの出し入れはアナログレコード感覚で

 CDプレーヤー部にはカバーに透明アクリル素材を使ったトップローディング方式を採用。手動でカバーをスライドさせて開け、CDをのせて閉めると自動で演奏が始まる。

「操作がシンプルでいいですね。ドーナツ盤をレコードプレイヤーにのせる感覚で楽しめます」(手嶌さん)

2016.10.14(金)
text=Hiroya Ishikawa
photographs=Norio Kidera、Masanori Wada

CREA 2016年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

喫茶店とコーヒーがそこにある幸せ

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