2016年7月27日に、満を持して日本でのソロデビューを果たした、ダンス・ヴォーカルグループSHINeeの末っ子。笑ったり、悔しがったり、照れたりしながら語ったのは、曲についてやいい男の定義、そして自分の成長について……。
目標に向かって邁進する意志の強さと、甘え上手な“抜け感”が共存する、最強の“末っ子力”を持つテミンのインタビューを3回にわたって連載します。
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突然“音を得た”感覚に
グループの中で、こと歌に関しては高いキーを担当することが多いテミンさん。でも、12歳でSMエンタテインメントの練習生になったときは、どちらかというと歌よりもダンスのほうに興味があった。
「デビューしたのが14歳のときで、当時はまだ、準備が万全というわけではなかったと思うんです。デビューできたのはラッキーだったけれど、実力は足りなかった。それがわかっていたので、自由な時間があると、レッスン室に行って、ずっと踊りながら歌っていました。そうしたら、『Y Si Fuera Ella』(ファーストアルバム『The SHINee World』収録)っていう曲をレコーディングしているときに、それまで絶対に出なかったキーが出るようになったんです。まるで突然、“音を得た”みたいに。それからです。SHINeeの曲で、高いパートを担当することが多くなったのは。ただ、高いキーだと歌いこなすのが難しい。今回も、『世界で一番愛した人』という曲のサビのところ、本当はもっと抑えた感じで歌いたかったのに、つい感情を爆発させてしまいました。それは僕が理想としていたJ-POP的な歌唱法ではなかった。ちょっと悔しいです(苦笑)」
努力家のテミンさんが、今一番熱心に勉強しているのが日本語だ。今回のアルバムも、とくにバラード曲は、J-POP的な表現に徹することを心がけた。ダンスも、SHINee的な、“エネルギーを見せるダンス”ではなく、歌詞の起承転結を大事にした。グループ活動の経験から、多彩な表現ができるようになった自分を客観的に見て、「魅力的だな」と思うことがあると言うから、正直だ。
「ツアーのときは、ステージごとの映像をDVD に焼いてもらうんですけど、この間デビュー当時と最近の映像を見比べたことがあって。お客さん目線で“成長したなぁ”としみじみしちゃいました(笑)」
存在そのものが非の打ちどころがないほど美しいけれど、歌って踊っているときは、エネルギッシュで自由で、とびきりカッコいい。そんなテミンさんが考える“いい男”とは?
「諦めない人とか、見えないところで努力している人、かな……。やっぱり、男性のカッコよさが出るところって、仕事をしている現場だと思う。職業ごとに魅力が表れる場面は違うと思うけれど、僕のように、人前に出る仕事は、“裏方”と呼ばれる人たちのサポートがなければ成立しない。裏方の人たちが、コツコツ目の前の仕事に徹しながら、すごく努力していることに気づかされる瞬間があって、そういうときは、カッコいいなぁ~って痺れますね(笑)。僕も、同性から認められる男になりたいので、もっと人としての中身を充実させていかないと」
仕事人たちの誠実な取り組みを評価し、周囲のサポートに感謝する。そんな彼の心意気がまた美しい。
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『さよならひとり』初回限定盤(CD+DVD)
SHINeeから初の日本ソロデビュー。テミンだけの色を表現したという『さよならひとり』の他、ブルーノ・マーズが手がけたことで話題になった『Press Your Number』の日本語バージョンなど、全5曲を収録。EMI Records 2,980円
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テミン(TAEMIN)
1993年7月18日、韓国・ソウル特別市生まれ。ダンス・ヴォーカルグループSHINee(シャイニー)のメンバーとして、2011年に日本デビュー。ソロとしては14年に韓国でミニアルバム『ACE』、16年2月にフルアルバム『Press It』をリリース。好きなたべもの=とんかつ。
SHINeeテミンが語る
「僕の成長の記録」
2016.08.10(水)
Text=Yoko Kikuchi
Photographs=sai
Styling=VALET(SLITS)
Hair=Minkyeong Kim
Make-up=Soyoung Lee
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