クッキングアカデミーで本格的バリニーズ料理

魚市場で魚の説明をしてくれるシェフのクリスさん。

 翌日は、朝から市場へ。バリ島の料理を学ぶアクティビティ、「ジンバランベイ クッキングアカデミー」に参加したのだ。

香港在住のアンディさんとステファニーさんは、カップルでクッキングクラスに参加。市場に並ぶ珍しい食材に興味津々だ。

 まずは魚市場へ。海に囲まれた島だけあって、大小様々な魚や海老、イカ、カニなどが、ズラリと並ぶマーケットは迫力がある。隣の建物には野菜やスパイスなどがあった。シェフのクリスさんに説明してもらいながら、料理教室で必要ないくつかの食材も購入。地元の人々の暮らしを垣間見ることができる貴重なツアーだった。

左:市場を出たところで、油でアジェを揚げている屋台が。ちょうど地元の女性が朝食を買っていた。揚げたてのアジに、野菜もたっぷりで美味しそう!
右:市場の前は白砂のビーチ。アウトリガーが付いた船「ジュクン」が並んでいた。

 ホテルに戻ると、クリスさんがコックコートに着替えて現れた。市場での雰囲気とガラリと変わり、5ツ星リゾートのシェフの顔になってびっくり! いや、彼にとっては毎日の仕事なのだから驚くことはないのだけれど(笑)。お料理教室には香港在住のアンディさんとステファニーさんのカップルも参加していた。

左:コックコートに着替えたら、別人のようにキリリッとしたシェフのクリスさん。
右:人数分のエプロン、コック帽とレシピ、鉛筆、ナイフなどの調理器具が用意されていた。

 テーブルには、食材のほかに、エプロンとコック帽、そしてレシピと鉛筆などが用意されていて準備万端。この日は、チキンのバナナの葉包み、白身魚のグリルなど4種類の料理と、カボチャを使ったデザートを作った。全員が全ての工程を実際に体験するのだけれど、チキンのミンチをこねるときにはゴム手袋をするなど、快適に調理できる用意がされている。

左:食材は、刻んで下処理済だったので品数のわりに短時間で調理することができた。
右:料理教室に参加しているカップルは、何度見ても楽しそう。いつか私も!(笑)

 アンディさんが「うまくバナナの葉で包めないよ」と助けを求めると、ステファニーさんが「貸してみて」と助け舟を出したり、重いフライパンを使うときにはアンディさんが手伝ったり。料理教室を取材していつも思うのだけど、カップルでの参加はほんとうに楽しそう。いつか私も、という野望はまだ実現できていないけれど(笑)。

左:チキンのミンチはエシャロットやニンニク、チリなどとともにこねてからバジルの葉を載せ、バナナの葉で包んで蒸し器に。
右:白身魚はスパイスと共にバナナの葉に包んだものと、直接ソテーするもの、2種類の調理法で。

 カボチャのデザートは固める為に最初に作って冷蔵庫へ。そして、お米は炊飯器、バナナの葉で包んだチキンは蒸し器の中へ。それから白身魚をソテーしたり、レモングラスの茎に具材を巻き付けたり。

 クリスシェフは、「フライパンからお皿に盛るときには、ヘラは片側から動かしてね。そうするとこぼれないから」「レモングラスは根に近いほうに具材を付けて。そうすると大きく見えるでしょ?」などとちょっとしたコツをあれこれ教えてくださる。

盛りつけが完成した。ごはんの周りを、作りたてのお料理たちが囲んでできあがりだ。

 炊き込みご飯が炊けて、チキンが蒸し上がったら盛りつけだ。お皿の上にデコレーションされたバナナの葉の中心に、型で丸くしたご飯を載せ、周りに盛りつける。盛りつけが終わると、シェフがクッキング・アカデミーの修了証を用意してくれていた。さらに、使ったエプロンと、オリジナルバッグもプレゼントされた。

最後にクッキング・アカデミーの修了証とオリジナルバッグがプレゼントされる。

 そして、温かいうちに試食だ。昨日見た、海を見渡すベランダのテーブルで。日本で再現できるかどうかはあまり自信がないけれど(笑)、すこぶる美味しいランチだった。

2016.05.31(火)
文・撮影=たかせ藍沙