先日、大阪に遊びに行ってきました。そこで、今回から4回にわたり、大阪特集です。

 大阪在住の友人の情報によると、今、大阪ではフルーツ大福が流行っているのだそうです。ならば、チェックせねばと思って散策していたのですが、その目的はどこへやら、店の外観に魅かれて、吸い込まれるように入ったのが、今回紹介するお店、「岸澤屋」さんです。

 昔ながらの木枠のガラス戸の、こじんまりとした店構え。看板には「御黒豆処 岸澤屋」と書かれています。くいしんぼうの勘で、ここはいいお店! とすぐわかりました。

金柑(左)も豆(右)も、ヘルシーな食品。自然派志向の人にも喜ばれるスイーツです。

 お店に入ると、すぐ昆布茶のサービスがありました。さすが大阪、フレンドリーです。聞けば、岸澤屋さんは江戸時代は旅館を営んでいて、家伝の黒豆甘煮が当時から大人気。のちに、今のようないろいろな種類の煮豆、佃煮を売る商店になったのだそうです。

 さて、私はいくつか気になるものを買って帰りました。その中でも、スイーツな手みやげとして特に私がおすすめするのが、とらまめ(小 540円)。黒豆より、ちょっとめずらしい感じもあって、手みやげ向きです。

 大粒のお豆がふっくらと炊きあがっていて、本当においしいです。充分に甘くて、だけどくどくなくて。こういうおいしい煮豆を食べると、煮豆ってすばらしいスイーツだとあらためて思います。

甘いお豆は箸休めにもなるので、食事やお弁当にも。

 それと、びん詰めというのがいいのです。清潔感とていねいな感じがあって、人にさしあげるものとして、お行儀のよさみたいなものがありますね。個人的には、ふたを開けるとき、空気の抜けるポンという音も好き(笑)。

 ほかにも、金柑甘煮(小 702円)がおすすめ。金柑好きの私が自信を持って太鼓判を捺します。おいしいです! よけいなことはせず、ただただシンプルに煮た甘煮。一粒を口に含むと、凝縮していた金柑の実と皮の香りがトロリ~と溶けながら広がります。金柑ならではの贅沢感です。

 2月からお店に並び始めて、売り切れるまでの数カ月、季節の限定品。

2016.04.19(火)