宅配便の人に携帯電話を借りて株を購入

近田 ノーパンしゃぶしゃぶって、行ったことないんだけど、どういう仕組みなの?

阿川 ウイスキーのボトルをオーダーすると、その瓶がちょっと高い棚に並んでいるから、女の子が、それを取り出すために、踏み台に乗る。すると、ミニスカートからノーパンの部分がのぞくわけです。

近田 ずいぶん前のこととはいえ、くだらないなあ(笑)。

阿川 由香さんが、お父様を元気づけようと「見て見て!」って言うんだけど、北さんは、もともとお医者さんじゃないですか。「僕はインターン時代に散々人の裸を目にしてたから、何とも思わないね」っておっしゃったらしい。

近田 変わった親子だよね(笑)。

阿川 同じ頃、ハイになった北さんが、突然、「佐和子ちゃん、僕を週刊文春の対談に出してくれないか」って電話していらしたんです。願ってもないチャンスだから、新刊のプロモーションとかそういう名目はなかったけど、もちろん出ていただきました。

近田 よかったですね。

阿川 そのお礼として、北さんが、ホテルオークラのフレンチに連れて行ってくださったんです。そこには由香ちゃんも同席して、キャビアなんかを食べながら、10年ぶりの躁状態がいかに大変だったかを語ってくれたんです。

近田 それは興味深いね。

阿川 ある日、お母さんと由香ちゃんが出かけなきゃならなくなったんだけど、躁病の北さんを一人で野放しにしておくと、何をしでかすか分からない。特に、うっかり株とか買われちゃうと困りますからね。だから、雨戸を全部閉めて、電話の線も抜いて、電話機も隠して、万全の態勢で家を出たんですって。

近田 外部と接触できないようにしたわけだ。

阿川 「何で雨戸を閉めるんだ」と聞かれたので、「台風が来るから」と返事して言いくるめたらしい。その時、真冬だったんですけどね(笑)。

近田 台風なんか来るわけがない。

阿川 そして、二人が帰ってきたら、何と、北さんは株を買っていた。

近田 一体どうやって?

阿川 宅配便が届いた時に、ドライバーの携帯電話を雨戸のすき間から借りて、証券会社に株を注文したそうなんです。それまで、携帯なんか使ったことなかったそうなんですけど。

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