ミュージシャンのみならず、幅広いジャンルで活躍してきた近田春夫さんが、半世紀を超えるそのキャリアにおいて交遊を繰り広げてきた錚々たる女性たちとトークを繰り広げる対談シリーズが、「おんな友達との会話」。

 9人目のゲストは、歌手、俳優、そして版画家としても活躍するジュディ・オングさん。10月15日(木)には、歌手生活60周年のアニバーサリーとして東京国際フォーラム ホールAでコンサート「Diva60 The Legend of Judy Ongg」を開催する彼女の長いキャリアとディープなルーツに迫る。


歌手デビュー60周年のコンサート

近田 ジュディさんは、今年、歌手デビュー60周年を迎えられたということで、来たる10月15日(木)に、東京国際フォーラムで記念コンサートを開催なさるんですね。

ジュディ ええ。ゲストには、小林幸子さんと中村雅俊さんをお招きします。

近田 僕、サッちゃんとは、1992年に始まったテレビ東京の「浅草橋ヤング洋品店」というバラエティ番組で共演していたから、それ以来、仲がいいんですよ。

ジュディ 私も、ずーっと昔からものすごく仲良しなんですよ。

近田 どのぐらい長いんですか。

ジュディ 私が15才の頃からの付き合いだから、もう60年以上前のことですね。サッちゃんは私より3歳上です。

近田 コンサートでは、サッちゃんと何をおやりになるんですか。

ジュディ 美空ひばりさんの「真赤な太陽」を一緒に歌おうと思っています。「サッちゃん、脚綺麗なんだから出してよ」って言ったら、「いやいや」なんて遠慮したりして(笑)。いろいろと考えているところです。

近田 もう一人のゲスト、中村雅俊さんとは、どういうご縁があるんですか。

ジュディ 2007年に公開されたハリウッド映画『アメリカンパスタイム 俺たちの星条旗』で共演しているんです。第二次世界大戦当時の日系アメリカ人強制収容所を舞台とした作品なんですが、慣れない現場だったので、お互い助け合いました。

近田 実は、中村雅俊さんと僕は、慶應義塾大学で同級生なんですよ。向こうは経済学部で、僕は文学部。とはいえ、今まで一度もお会いしたことはないんですけどね。

ジュディ 何を歌ってもらえるか、楽しみにしています。

祖父は台湾に初めて水洗トイレを導入

近田 ここからは、ジュディさんのルーツについてうかがいます。

ジュディ 父方の家系は、ずーっと医者だったんです。中国ですから、漢方医でした。私の祖父、翁俊明(おん・ちゅんみん)の時代に、ドイツの医学を勉強して、漢方と西洋医学を融合させたんですね。そして、祖父は、台湾のみならず大陸の厦門とか上海とかに病院を開き、その地に台湾人が留学してきたら、無償でそこに住まわせていました。

近田 すごい篤志家ですね。

ジュディ 台湾の人々のために立ち上がり、辛亥革命にも参画した人物だったんです。ちなみに、台湾に初めて水洗トイレを導入したのは、私の祖父だったそう。ドイツから機器を輸入し、マニュアルを読んで大工さんに設置させたんですって。

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