100均で買ったパンツが1万円になるのを見て……

──「女性の商品性」という問題にここまで惹きつけられるのはなぜだと思いますか?

 女性として生まれて、常に女性の商品化やモノ化の当事者であったという意識が大きいのだと思います。AVに出ていたということだけじゃなく、小さな頃から女の子は男の子より見た目で評価されますよね。女性は男性とは違う消費のされ方をしているというのをずっと考えていたので。いくら女性用風俗が流行っても、男性向け風俗とは売買されているものの本質やその場での支配構造が違うんじゃないかという視点で考えてしまいます。

 私個人は、女性であることを拒絶しようとしたことはなくて、それどころか割とどの時代も商品的価値を持ってしまう性や身体を全力で引き受けてきた気がします。高校生の頃、ませていた友達に教えてもらって一緒に渋谷のブルセラに行って、100均で買ったパンツが1万円になるのを目の前で見て、その事実に引っかかりつつも、全力で染まっていった人間です。

 単に浅はかで愚かといえばそうなのですが、少なくとも商品化されることに敏感だったし、同時にそれを引き受けている女性たちに惹かれる気持ちもありました。その分、女性が商品になってしまえる社会への懐疑的な視点は当初はあまり持っていなかった。自分の青春は愛しいものだけれども、自分の考えがいたらなかったことや間違っていることもたくさんあったと考えています。だからこそ、ずっと書いていきたいテーマなんでしょうね。

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