公開中の映画『バナ穴 BANA_ANA』で、草彅剛、香取慎吾とともに主演を務めている稲垣吾郎。2018年公開の『クソ野郎と美しき世界』に続く、“新しい地図”による映画作品第2弾となる本作は、CM「白戸家」シリーズや映画『アジアのユニークな国』などで知られる鬼才山内ケンジ監督による、シュールな不条理エンタテイメント。
前作はそれぞれが主演する短編で構成されたオムニバス形式だったため3人の絡みはなかったが、本作では満を持して共演。しかも3人揃って“本人役”を演じている。妄想と現実が入り乱れた不思議な世界観について、「まるで香取くんのアートの世界の中に入ったよう」と語る稲垣さん。作品の見どころや撮影秘話について伺った。
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“演技モード”の草彅さん、香取くんが新鮮だった
――新しい地図の映画としては『クソ野郎と美しき世界』以来、8年ぶりです。やっぱり3人で一緒に映画を撮ると、何か他の現場とは違いますか? 前作は、3人揃って演技をするシーンはなかったんですよね。
そうなんです。だから3人で一緒に芝居をするってことが、意外に新鮮で。昔から一緒にやってきてはいるけど、同じ映画やドラマでちゃんと共演するというのは多くなかった。ただ、今回は3人とも“本人役”だったので、ちょっと不思議な感覚でやっていたんですけど。
面白かったのは、お互いにこういうスタイルで芝居を作り上げているんだな、というのがわかったこと。実際に一緒に芝居をすると、バラエティ番組やこういう取材の時とは気配が違うんですよ。
――気配が違う、って面白いですね。
うまく言えないんだけど、ここでスイッチが入ったんだな、とかがわかる。特に草彅さんは、結構スイッチが入って芝居をするタイプ。憑依型というか。意外とリハーサルではあまりセリフが入っていないけど(笑)、本番直前にスイッチがクイッと入るのがわかる。一方、香取くんは自然なまま、そのまま喋ってる感じなんですよ。
――それぞれ演技のスイッチがやっぱり違うんですね。
そう。何か演技の”モード”みたいなものを感じました。俳優さんて、セリフだけじゃなく、緊張感とかも含めて演じる時ならではの心があるんですよね。ふたりからも、そういう心が見えたのがすごく嬉しかったし、新鮮でした。
特に僕と草彅さんはロードムービー仕立てで、ふたりだけのやりとりが多くて、軽トラでふたりで演技をするのが楽しかったですね。草彅さんと香取くんは一緒に舞台をやったりしているんですが、僕はほとんどなかったから、“俳優の草彅剛”を近くで感じられるのがすごく嬉しかった。
香取くんとも共演シーンは少なかったけど、普段とは違った“俳優”の一面が見れて面白かったですよ。ファーストサマーウイカさんも、これまではバラエティ番組でご一緒する機会が多かったのですが、俳優として共演するのは今回が初めて。演技のモードに入ったときの空気感が新鮮で、とても楽しかったです。
