黄昏の森での癒しの「バードコンサート」

 鳥たちの活動が最も盛んになるのは黄昏時と早朝。翌日朝の「プライベートバードウォッチング」の前に、1日目は「バードコンサート」へ出かけましょう。

 夕方、夜の気配が高まってくるとオス鳥たちは縄張りを守るためにさえずりを始めます。いい縄張りを確保することはその後の求愛行動にも関わる重大な要素。約25種類とも言われる色とりどりの野鳥が「ここはオレの場所だ!」と演奏を始めるのです。

「鳥の声って都会だといくつかの限られたものしか聞く機会がないじゃないですか。それがこんなに多彩な音楽を奏でて、一羽の鳥でもいろんな旋律を奏でるなんて面白い」(端さん)

 初めて意識する鳥の鳴き声の豊かさに驚きながら軽井沢野鳥の森を10分ほど歩いたところには「どんぐり池」と名付けられた小さな池が。春にはオタマジャクシや水生昆虫なども見ることのできるこの池のほとりに、リクライニングチェアとティーセットが設置されています。そう、ここがバードコンサートの会場です。

 チェアに身を委ね、目を閉じた端さん。「自然の音に集中すると、いろんな鳥の地鳴きとさえずりが何重にも重なり合っているのがわかります。こんなに豊かな旋律が森の中には鳴り響いているんですね、管楽器のような音だったり、キツツキのドラミングだったり。本当にコンサートみたい」。

 およそ1時間半、バードコンサートを堪能したら星のや軽井沢が誇る夕食「山の懐石」をいただいてひと休み。信州の季節の滋味を味わうことのできる料理は、軽井沢という土地の魅力をより一層引き立てます。

 食後は、野鳥の森の入り口に佇むバーへ。昼間訪れたピッキオ野鳥の森ビジターセンターが幻想的にライトアップされ「森のほとりバードBar」へと様変わり。「軽井沢バードウォッチングステイ」参加者のためだけに用意された「オオルリ」「キビタキ」「メジロ」など、鳥からインスピレーションを得たストーリーカクテルが、翌日のバードウォッチングへの期待を高めてくれます。

 端さんは、明日の出会いにも期待し、幸せの青い鳥オオルリからインスピレーションを受けた「瑠璃の出会い」をいただきます。「美しいビジュアルに目を奪われました。本物のオオルリにも会えたらいいな。明日のバードウォッチングが楽しみです」。

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