日本初の男性同士による恋愛リアリティショー『ボーイフレンド』(Netflix)でスタジオMCを務め、その華やかな存在感と温かな言葉で注目を集めたドリアン・ロロブリジーダ。4月18日(土)からは、舞台『DURIAN DURIAN(ドリアン・ドリアン)』で初主演を務める。

 “ドリアン”という存在そのものを投影したような、トゥーマッチでアクの強いコメディ。その舞台に込めた思いや、これまで歩んできたキャリアについて伺った。


舞台上の「自分」を客観視して見つけたもの

――初主演舞台『ドリアン・ドリアン』では、ご自身を投影した役柄を演じられます。脚本やプロットを通して、これまでの歩みを客観的に見た際、どのような発見がありましたか。

 実はまだ、脚本の最終段階に向けて役柄を咀嚼している最中なのです。今回の役柄である「デザイナーのドリアン」という人間と正面から向き合う工程はこれからなのですが、現時点のプロットを見ても、自分自身と共通するところがたくさんあるなと感じています。

 劇中のドリアンは、すごく人騒がせでハチャメチャではあるものの、基本的には非常にポジティブで、いろいろなピンチを乗り越えていく。その姿は、私がこれまで歩んできた道のりと重なる部分がたくさんあります。全くの別人格を演じるという形ではなく、自分の中にあるさまざまな要素と地続きの延長線上で表現できるのではないかと思っています。

――劇中ではファッションデザイナーという設定ですが、ドリアンさん自身も「装うこと」で自分を表現し、セルフプロデュースの達人として道を切り拓いてこられました。デザイナー像に共感する部分はありますか。

 意外に思われるかもしれませんが、実は私、自分のドレスを縫ったことは一度もないんです(笑)。本当に家庭科レベルの裁縫技術しかなくて。でも、美しい装いやアウトフィットを眺めるのは大好きですし、世界的なデザイナーの方たちの作品や哲学には常に刺激を受けてきました。そういった意味で、ファッションデザイナーという役柄は個人的にとても心が躍りますね。

――今回はシチュエーション・コメディというジャンルです。ドリアンさんにとって「コメディ」とは自分を表現する媒体としてどのように捉えていますか?

 お笑いって、実は一番難しいジャンルだと思っているんです。感動ものや不条理劇以上に、お客様との「間」や空気感を完璧に共有しなければ成り立ちませんから。それだけに非常にやりがいを感じます。

 私はステージに立つ際、常にお客様に「面白かった」「楽しかった」というポジティブな感覚を持ち帰っていただきたいと考えています。コメディは、私がずっと挑戦したかったことであると同時に、日々の活動の中で常に意識していることでもあるんです。

――ご自身の人生そのものも、周囲に陽のエネルギーを発するコメディのようなイメージで捉えていらっしゃいますか。

 いえいえ、そんな「周りにエネルギーを」なんて、そんな大層なことは思っていません(笑)。私はただ好きなことをやっているだけで、それを見たお客様が勝手に好きなように受け取ってくれればいいな、というスタンスです(笑)。

 ただ、それとは別に、人生のテーマとして「ネタにしたもん勝ち」という思いは強くあります。これまでいろいろなことがありましたが、振り返った時に「こんなことがあってさ」と笑えるネタにできれば、その時点で私の勝ちだと思っているんです。

次のページ 雷に打たれた衝撃の出会いと、近所の「FNS歌謡祭」