新施設のパンダの約3分の1は「外国暮らし」を経験
パンダセンターの基地は四川省に点在している。現在、シンシンとシャンシャンは雅安碧峰峡基地(以下、雅安基地)、リーリーは雅安基地から移って臥龍神樹坪基地にいる。
さらに、新基地の綿陽基地の概要がこのほど明らかになった。パンダセンターの発表によると、綿陽基地へは11月4日(火)と6日(木)に、国内の他の基地から計20頭のパンダが移された。20頭のうち6頭は中国国外にいたパンダで、具体的にはフィンランドから帰国した2頭、ベルギーで生まれた1頭、マレーシアから帰国した2頭、その子どもでマレーシア生まれの1頭だ。
パンダセンターの基地に入ったパンダは、パンダセンターと提携している中国の動物園などに移るケースもある。江蘇省の南京に紫清湖野生動物世界という施設がオープンして間もない2019年11月に筆者が現地を訪れると、飼育されているパンダの過半数が中国国外生まれで、アメリカ、オーストリア、マレーシア生まれのパンダがいた。中国国外で暮らしたパンダを新施設に多く入れる点は、綿陽基地と似ている。
ベルギーで2019年8月8日に生まれた双子パンダは、2024年12月11日にベルギーから雅安基地へ到着し、2025年6月7日に浙江省の温州動物園へ移動した。なお、この双子の母親は治療のため、予定より早い2025年12月4日(木)にベルギーから中国へ戻り、臥龍神樹坪基地に入った。
ちなみに、パンダセンターの職員に尋ねたところ、上海野生動物園も提携施設とのこと。筆者が2025年5月4日(日)に同園へ行くと、一部の建物に「中国大熊猫保護研究中心上海基地」と記されていた(大熊猫はジャイアントパンダ)。










