大ジャンプ後に背中から着水するクジラを観察
かつては捕鯨基地だったラハイナ、今は転じて保護活動に積極的に取り組むように。そして毎年12~5月は南氷洋からザトウクジラの親子が訪れ、街はホエールウォッチングで活気づきます。
大ジャンプ後に背中から着水したり、尾で水面を叩いたり、潮を大量に吹きあげたり、親子で寄り添って泳いだり……。大海で自由に遊ぶ地球最大の生物の姿は、神々しくも感じられます。ウォッチングボートでは、そんなクジラたちの行動や生態をガイドが解説。知識が深まれば、より興味が湧いてきたりもします。
この時期にダイビングをした際、海中でクジラの歌を聞いたことがあります。さすがに姿までは見られませんでしたが、少し哀愁を帯びたように感じる声が、どこからともなく海中に響くのです。
これを“鳴き声”ではなく、“歌”と呼ぶのは、繰り返すフレーズがあり、地域によってそれが異なるから。しかも、そのフレーズは時が経つにつれて変化し、ヒット曲のように流行りすたりもあるそう。昨年と今年の違いはさすがに研究者じゃないと、わからないでしょうが……。
ハワイのかつての首都にしてハワイ初の本格的リゾート地、そしてザトウクジラたちの遊び場、マウイ島。
この島の人々の間では「マウイ・ノ・カ・オイ」という合言葉があります。これは「マウイ、最高!」という意味。暮らしている人々が自分たちの島を誇りに思えるのは、素晴らしいことですね。多くのツーリストを惹きつけるのは、そうした気風が理由なのかもしれません。
マウイ島
●アクセス オアフ島ホノルル国際空港から国内線で35~40分
●おすすめステイ先 ベストウエスタン・パイオニア・イン
URL http://www.pioneerinn-maui.com/
古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/
Column
古関千恵子の世界極楽ビーチ百景
一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!
2016.02.06(土)
文・撮影=古関千恵子