相性抜群! 具とスープをご飯にかけて混ぜ混ぜ
アッサムペダスの食べ方はとてもシンプル。さらさらとしたスープカレーに合わせるのは、もちろん白いご飯です! この白いご飯に、スープと魚などの具をどーんとかけ、混ぜ混ぜしていただきます。そして、欠かせないのがアヒルの塩漬け卵と野菜。強めの塩味が効いた卵は味のアクセントになり、これだけでご飯が進む、日本の塩辛のような存在です。そして、さっぱりとした野菜はアッサムペダスの辛さを中和してくれる大事な役割なのです。
「アッサムペダス」を食べるならマラッカへ行こう!
アッサムペダスは、マレーシアならどこでも食べられるというわけではありません。主にマレー半島の南部に位置するマラッカ州、ジョホール州で食べられている料理で、マレー系マレーシア人が営む、アッサムペダスを専門に出すお店が多く、味のレベルもかなり高いのです。特にマラッカ州の海沿いの町では、アッサムペダスの店が軒を連ねるほどの人気ぶり!
近年、世界遺産の町として世界中から多くの観光客が訪れる古都マラッカでも、もちろんアッサムペダスは大人気です。マラッカ海峡に面した町マラッカは新鮮な魚が豊富に獲れるため、抜群の美味しさのアッサムペダスが出来上がるのは必然と言えます!
マラッカ州やジョホール州出身のマレーシア人の友人に「好きなマレーシア料理は?」と尋ねると、かなりな確率で「アッサムペダス!!」という答えが返ってくるほど。この地方では、みんなに愛されている味なのだなあ、といつも思うのです。
そんな郷土料理「アッサムペダス」。そのほかの地域でも食べられないわけではありませんが、やはりお味はいまいち……ですので、マラッカを訪れたらぜひ、「Asam Pedas」の看板を目印に食べてみてください!
マレーシアごはんの会 三浦 菜穂子(みうら なおこ)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベントを企画・開催、マレーシア料理店のサポートを行う。バックパッカーとして1998年にマレーシアを訪れて以来、マレーシア全州を周り、訪馬回数は30回以上にのぼる。ガイドブックには載っていない小さな田舎町を訪れ、のどかなマレーシアの人、ごはん、風景を、写真や体験談を通して広めている。
ブログ http://blog.goo.ne.jp/cintamalaysia
Column
マレーシアごはん偏愛主義!
現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。
2016.01.08(金)
文=三浦菜穂子
撮影=三浦菜穂子、古川 音