風景も楽しめるお写経

山亭。お写経のあとの一服。

 また、体験型の楽しみとして、京都を一望する勢至堂客殿の山亭(特別公開)でのお写経もおススメです(冥加料:2,000円)。お坊さんが丁寧に作法を教えてくれますし、茶菓子がついているのも嬉しいです。お菓子は有名な老舗の干菓子で、葵のご紋がさすが知恩院です。お写経ができるお寺は数あれど、風景を楽しみながらというこんな素晴らしい環境はなかなかありません。

 知恩院のおみやげを扱うのが「泰平亭」で、無料休憩所にもなっています。「知恩院のお茶」の試飲もできます。新商品は「知恩院の飴」(100円)。個別包装されたパッケージにはかわいいイラストと「南無阿弥陀仏」の文字が! 白桃の味です。何故かというと、法然上人の故郷の岡山県が桃の産地だからです。大阪のおばちゃんはコミュニケーションツールとして飴ちゃん(大阪人は必ずちゃんをつけます)を配るのが大好き! 私も常にバッグにいれております(笑)。

知恩院の飴。

総本山知恩院
所在地 京都市東山区林下町400
電話番号 075-531-2111
URL http://www.chion-in.or.jp/

中田文花(なかたもんか)
日本画家。描く事で仏教や日本の伝統文化を伝える。院展、万葉日本画大賞展など多くの公募展に入選。平成23年東大寺にて得度、在家尼僧となる。薬師寺機関紙挿絵、知恩院機関紙表紙絵を連載中。趣味:短歌、舞楽、龍笛、茶道。
ホームページ「文鳥寺画房」 http://bunchoji.com/
Twitter https://twitter.com/nakatabuncho

Column

尼さん日本画家 中田文花と遊ぶ古都風物詩

大人になったら東大寺でお土産を売る人になりたかった――お寺好きがこうじて尼僧になった関西在住の日本画家・中田文花さんが、関西の伝統文化と美の世界を分りやすく案内します。

2015.12.25(金)
文・撮影=中田文花