スコーンやマフィンは朝食にもおすすめ
タルトだけでなく、「スコーン」や「マフィン」も人気です。
「スコーンはザックリした食感に。マフィンはバターケーキっぽく仕上げました」。マフィンは買って帰った翌日に食べてほしいのだそう。どちらも朝食にもおすすめだと、松浦さん。
フランス・ブルターニュ地方の伝統的なお菓子「ファーブルトン」には、プルーンやアプリコットが日替りで入っていたり、「桃のガレット」があったり。スコーンも、ブルーベリーが使われていたり。一見、同じように見える焼き菓子でも変化があって、どれも食べてみたくなります。
「スコーンやファーブルトンは、おうちでも温めて食べてほしい」。ファーブルトンはふんわり、やわらかな口当たり。スコーンはしっとりした食感。どちらも口に入れると粉やバターの香りが立ち上り、幸せな気分になれます。
右:「桃のガレット」 600円。
その他、しっとりした食感でラム酒が効いた「ラムレーズンのチーズケーキ」、まったりとチョコの風味が口いっぱいに広がる「チョコフラン」など、どのお菓子も飽きのこない味わいです。
右:「チョコフラン」 390円。
松浦さんは、タルトも含め、スコーンやクッキーなど全てのお菓子の素材にこだわっています。国産の小麦粉、それも全粒粉と薄力粉を使い分けたり、ブレンドしたり。普通、お菓子といえば、グラニュー糖を使うところを、きび砂糖や北海道産の甜菜糖を中心にして、できるだけ精白していないものに。発酵バターに有機蜂蜜、天然のバニラ……。
「安心して、おいしく食べてもらいたいんです」
カフェでのイートインでは、注文があってから生クリームを泡立てて、ていねいにセットされます。お菓子を引き立てる器が合わされていて、カップも和風。それが、ここの空間にぴったりとマッチしています。ゆったりとお菓子とお茶を楽しむひとり客も多いのだそう。
「ショコラ・ド・ナンシー」は、フランス・ロレーヌ地方のナンシーで生まれたお菓子。ヘーゼルナッツプードルを使ったガトー・ショコラです。コーヒーやポットサービスの紅茶と一緒に、お店でゆっくりと味わいたい一品。
2015.09.13(日)
文・撮影=そおだよおこ