今、CREA世代のみんながこぞって注目するデスティネーションは、何といっても台湾。「台湾といえば」の定番パイナップルケーキ、キャスキッドソン顔負けのセンスを誇るカラフルなバッグ、そして地元の女性に大人気のマスキングテープなど、友人へのプレゼントに、自分へのご褒美にぴったりのお土産を、現地在住ライターの片倉真理さんが厳選してご紹介します。絶対手に入れたいベストアイテムはこれ!

パイナップルの繊維や果肉が程よく残った絶妙の歯ごたえ

パイナップルケーキはすべて手作り。今でも地元のおばさんたちが一個一個パイナップルの皮を剥いているとのことです。

 「鳳梨酥(パイナップルケーキ)」は台湾土産の定番! パイナップルのジャムをサクサクの生地に詰め込んだ台湾ならではのミニケーキです。専門店はもちろん、食品メーカーや有名レストランなども独自に製造しており、味わいを競っています。

 そんな中、筆者のイチオシは「微熱山丘」の特製パイナップルケーキ。その味わいに初めて触れた時の衝撃は、今でもしっかり覚えているほどのインパクト! ニュージーランドから取り寄せたバターと日本産の小麦粉を使用したという生地は、黄金色に焼き上げられており、柔らかいクッキーのような食感。濃厚な味わいの餡はパイナップルの繊維や果肉が程よく残っていて、絶妙な歯ごたえとなっています。酸味がそれなりに利いており、上品な風味に仕上がっています。

一箱10個入り420元(日本円約1,554円)。パッケージは自転車好きのオーナーをイメージしたデザインで、かわいらしいと評判です。

 実は従来のパイナップルケーキは、餡に冬瓜(とうがん)のジャムを用いるのが主流でした。これは甘みを強くし、食感をなめらかにするという効果があるため、よく用いられてきたのですが、微熱山丘のものは「土鳳梨」という台湾原生種のパイナップルに麦芽糖と蔗糖を少々加えただけとなっています。シンプルながらもその人気は絶大で、今や各メーカーがこぞって真似をしているという状態です。まさに、パイナップルケーキの革命児と言える存在なのです。

2014.12.12(金)
文・撮影=片倉真理