感動の再会かと思いきや……

 2022年6月、秋吉台サファリランドからダイを迎え入れると、メイとの繁殖に向けての顔合わせがスタートします。

「まずは仕切られたゲート越しに相性を見極めました。メイとダイは推定2歳の時、一緒にブルキナファソから日本に来た間柄です。人間の感覚なら『感動の再会』を期待するところですが、全くそんな反応はなかったですね(笑)。

 お互いに攻撃性がないか、メイが嫌がっていないかなどを確認するのと並行して、メイの血液中のホルモンを定期的に検査し、発情日を予測しました。ある程度の予測が立ったところで、徐々に慣らしながら2頭を同居させました。

 ゾウの繁殖は当園では初めてのことです。過去に飼育していたサバンナゾウのペアが交尾はしましたが、その時は繁殖には至りませんでした。日本全国を見ても、動物園でのゾウの繁殖は例が多いわけではないことに加え、サバンナゾウやアジアゾウの繁殖例がマルミミゾウに当てはまるかどうかもわからなかったという点で苦労もありましたね」

 その後、定期的なホルモン検査とエコー検査で、メイの妊娠が判明。

「過去には実現できなかったことだったので大変嬉しくはあったのですが、同時に出産、さらに子育てへの不安が大きくありました。約2年の歳月を要するゾウの妊娠は、人間からすれば大変だと思うかもしれませんが、ゾウはつわりがないとされ、食欲が落ちるなどの変化もないんです。なので、妊娠が判明してからも餌を必要以上に多く与えることはせず、なるべく普段と変わらず過ごしてもらいました」

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