広島市安佐動物公園で国内初となる繁殖により誕生したマルミミゾウのアオが、2026年8月5日に1歳を迎えました。アオは同園で暮らしているメスのメイと、オスのダイとの間に生まれた子です。

 マルミミゾウは世界の動物園ではたった2園、4頭しか飼育されておらず、そのうちアオを含めた3頭が安佐動物公園、残りの1頭はコートジボワールの動物園で暮らしています。そんな希少なゾウがなぜ日本にやってきて、新たな命を誕生させることになったのか。安佐動物公園の飼育ご担当者にお話を伺いました。


DNA検査でマルミミゾウだと判明!

「メイは2001年5月、当園で飼育していたサバンナゾウのお嫁さん候補として、アフリカのブルキナファソからやってきました。ですが、何年経っても体が大きくならず、オスとの体格差がありすぎたため、同居や繁殖は断念せざるを得ませんでした。

 その後、遺伝子研究が進み『サバンナゾウとマルミミゾウは別の種である』ということが明確になり、DNA検査を行った結果、メイはサバンナゾウではなく“マルミミゾウだった”と判明したのです。メイが来園した当時は、サバンナゾウとマルミミゾウはアフリカゾウの亜種(同じ種の中のグループ)とされていたので、検査結果を聞いて腑に落ちました。

 一方、メイと同時にブルキナファソから山口県の秋吉台自然動物公園サファリランドに渡った2頭も、マルミミゾウでした。秋吉台ではそのペアで繁殖を目指していたのですが、残念ながらメスが亡くなってしまって。

 当園にはメスのメイがいて、隣県にはオスのダイがいる。『お互い1頭ずつのまま生涯を過ごさせていいのだろうか』『マルミミゾウは絶滅危惧種。力を合わせて繁殖に挑戦できれば……』という思いから、秋吉台サファリランドさんと協議をしてダイを当園で迎え入れることになりました」(飼育担当者・以下同)

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