Magnificent View #312
トゥルム遺跡(メキシコ)

(C) Alberto Biscaro / Masterfile / amanaimages

 メキシコを代表するビーチリゾート、カンクンから130キロほど南下。すると、カリブ海に臨む地に、突如として廃墟群が現われる。

 トゥルム遺跡である。

 14世紀末、この地はマヤ文明の宗教都市として繁栄を謳歌した。マヤの言葉で「城壁」を意味するトゥルムの名の通り、海岸線以外の三方は堅固な石の壁に囲まれている。

 断崖の上において威容を誇るご覧の建物は、エルカスティージョと呼ばれる主神殿。グラデーションを見せる海の青、熱帯植物の緑とのコントラストが何とも美しい。

 大航海時代、スペイン人がユカタン半島に上陸して初めて目にしたマヤの都市は、このトゥルムだったという。その時、彼らはどんなに驚いたことだろう。

Column

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2014.08.08(金)