若い頃に出産して子育てをしていた友人は孤独だったかもしれない
──子どもの頃や思春期を振り返るきっかけのひとつに、ご自身の妊娠や出産があったんですね。実際に子育てをする中で、以前は理解できなかったお母さまの言葉や振る舞いに、共感できるようになったことはありますか?
うちの母親は個性が強くて、私と違うタイプなので、「私だったらそうは言わないな」と改めて思うこともあります(笑)。でも、当時は「今の時代のことや娘のことがわからないなら黙っておけばいいのに」って思っていたんですが、わからないなりにも伝えたいことがあるんだな、というのは感じるようになりました。
子育てをする前は、まわりの友人が子どもに受験をさせているのを見て、「受験なんてやらせずに自由にさせてあげればいいのに」と思っていたんですが、自分の子どもにとって良い環境を整えたいとか、なるべくたくさんの機会を与えたいと思う、その感覚も少しはわかるようになってきました。
──だんだん親の視点が加わってきたのでしょうか?
そうですね。飲み会の話題が、子どもの話ばかりになっちゃうのもよくわかるようになりました。実際、これだけ小さい子の子育てをしていると恋愛などとは無縁になりますからね。
私は40歳を過ぎてから出産したので、まわりに子育て経験者も多いんですよ。相談にものってくれるし、自分の子どもはもう育っちゃってかわいくないから、なんて言って色々と助けてくれます。なんならおむつだって替えてくれる。歳をとってから産むメリットのひとつですね。
だから私がまだ若くて自由に遊んでいた頃に子育てしていた友達たちのことを思うようになりました。こちらとしても忙しそうだからと気を遣ってあまり遊びに誘わなかったんですが、今私を助けてくれる彼女たちはもしかしたら頼る友人も少ない中、一人で孤独に子育てしていたのかもしれないなって。
若い私たちは自分の人生に夢中で誰もおむつ替えなんてしてあげられなかったですし、せめて頻繁に訪ねて話し相手になったり、旦那の愚痴を聞いてあげればよかった。すごく悪いことをしてしまったと思いました。
