裁判ウォッチャーとして知られるお笑い芸人の阿曽山大噴火さんは、東京地裁に通勤定期で通いながら裁判傍聴を続けています。そこで出会うのは「なんでこんなことやっちゃったの?」という事件ばかり! 『バカ裁判傍聴記』(Hanada新書)より一部を抜粋してご紹介します。
小型カメラをロッカーに設置すると…
今回は、思わずウソを言ってしまう女性の裁判傍聴記です。
・罪名 窃盗
・被告人 無職の女性(25)
起訴されたのは、令和5年3月に被告人が東京都内の保育園の更衣室で、ロッカーを開けて被害女性の財布から1万5千円を盗んだ件。さらにその5日後、被告人は再びロッカーを開け、被害女性の財布から2千円を盗んだ件の二つです。
検察官の冒頭陳述によると、被告人は専門学校を中退後、スーパーで働いて、本件現場の保育園でバイトをしていたという。
被害者女性はコンビニへ買い物に出かけた時、財布からお札が全てなくなっていることに気付き、保育園の園長に報告。すると、園長から防犯用に小型カメラを渡され、その小型カメラをロッカーのなかに設置したという。そして5日後、被告人が被害女性のロッカーを開けて財布から2千円を盗む姿が小型カメラに動画撮影されて犯行が発覚した、というのが事件の流れになります。
取り調べに対して被害者は、
「令和5年の2月に日本に来て、この保育園で英語を教えていた。財布からお札がなくなったことを園長に報告すると、以前も似たようなことがあって防犯用に小型カメラを買ってあるので、ロッカー内に設置したらどうかと言われた。5日後、ロッカールームに被告人がいて、自分のロッカーを開けると小型カメラの位置がズレていたので被告人を問い詰めた」
と供述しているそうです。
今時は保育園に英語の先生がいるんですね。時代としか言いようがない。そして、過去にも似た被害があったとは。なんでその時にロッカーに鍵を付けなかったんだ、と園長に言いたくなりますけどね。
被告人は取り調べに、「お金に困っていて盗んでしまった」と述べているそうです。
被告人質問。まずは弁護人から。
