岡村 出演されてどうでした?

川島 もう壮絶でした。バカリズムさんなんて、1つのお題に対して20個くらい答えてるんです。面白いのだけを放送するんでオンエアされてませんけど。

岡村 へえ~!

川島 とにかく数を打つ。その頃すでに「大喜利といえばバカリズム」というイメージは定着してましたけど、ここまでやんねんなと。衝撃を受けました。これがプロなのかと。こんなにストイックにやるのかと。それで次に出たときは鬼武者モードで挑んで、優勝させてもらったんです僕も。

『ラヴィット!』への逆風…風向きが変わったワケ

岡村 しかし、『ホームレス中学生』以降のモヤモヤ期を経て、自分の力で少しずつのし上がって『ラヴィット!』のMCに。ドラマチックですよ。朝の帯番組だし、放送局の顔にもなるわけで。

 

川島 毎朝8時から2時間なんですが、その枠自体、新しい視聴者を獲得するのは難しいと言われていて。みんな朝は習慣で観ますから、何をやっても無理だと。

 いちばん最初にお話をいただいたときは、「働く女性、育児をする女性向けの情報番組をやります」と。「報道コーナーもあります」と。そのとき、「僕はそれだと無理かもしれないです」と言ったんです。自分に嘘をついてしまうことになるから「しゃべれません」と。すると、TBSさんが「100%バラエティで行きます」と。

岡村 へえ~。

川島 ただ、TBS的にも僕がメインというのは半信半疑だったと思います。だから、最初の1年はしんどかった。芸人がたくさん出る番組なんで「朝からうるさい」と逆風がすごかったんです。それまで僕は階段を一歩一歩なんとか上がってきましたけど、このままだと失敗するかもしれないなと。

 でもまあ、しゃあない。朝の帯番組のMCなんておいそれと経験できることではないし、自分がおもろいと思うスタイルを貫こうと。そのうち、情報番組ではなく大喜利番組だと認識されるようになってきて、だんだんと注目されるようになっていったんです。

※暗かったNSC時代や「baseよしもと」の仲間たちへの複雑な感情、現在『ラヴィット!』MCとして心がけていることなど、全文は『週刊文春WOMAN2025春号』でお読みいただけます。

おかむらやすゆき/1965年兵庫県生まれ。音楽家。86年デビュー。本誌連載を書籍化した『幸福への道』(文藝春秋)、TV Bros.(東京ニュース通信社)で連載中の「あの娘と、遅刻と、勉強と」を書籍化した『あの娘と、遅刻と、勉強と 3』(東京ニュース通信社)、映像作品『アパシー』が発売中。

かわしまあきら/1979年京都府生まれ。NSC大阪校20期生で同期の田村裕と99年にお笑いコンビ・麒麟を結成。レギュラーは『ラヴィット!』(TBS系)のほかに、『ウワサのお客さま』(フジ系)、『川島・山内のマンガ沼』(日テレ系)、『ベスコングルメ』(TBS系)など。ゲスト出演も多数。

2025.04.01(火)
文=辛島いづみ
写真=杉山拓也
ヘアメイク(岡村靖幸さん)=マスダハルミ
ヘアメイク(川島明さん)=足立光世