相方の本のヒットでコンビ仲は険悪に
川島 それに伴い仕事は増えるものの、劇場では相変わらずウケない。『ホームレス中学生』を読んで来てくれたお客さんもいっぱいいたのに。振り返れば、僕の状態もあんまり良くなかったですし、相方は相方でネタ合わせにもスーツで来る。ゴロゴロ引いて。
岡村 ゴロゴロ(笑)。
川島 そんなんだから会ってもなんもしゃべらない。あいつもいろんなところで「先生」と言われるようになってるし。
岡村 この頃はもう東京に?
川島 まだやったんです。09年になったら東京に行くぞと決めたときに爆発的に本が売れるという「事故」なんで。どこ行っても「『ホームレス中学生』の田村さん」。それこそ『金スマ』に出たり、それ系のお涙ちょうだい番組に出たりして。
コンビで出るんですけど、僕は「どうでしたか?」って最後に一言振られるだけ。おらんでええやん! って。たぶん、田村が麒麟としてテレビに出たいと言ってくれてたんやろうけど、僕としてはやることがない。
岡村 麒麟の「じゃないほう」と。
川島 大阪時代は田村がいじられ役。でも、あいつはあいつでプライドを傷つけられてたと思います。それが逆転したわけですから。あいつもそれまで溜まってたものが出たと思うし、僕は拗ねてましたし。あの頃の仲は最悪でした。
岡村 とはいえ、川島さんはピンの仕事がその後増えていきますよね。ボケだけじゃなくてツッコミも上手い、回すのも上手い、大喜利も上手い。それが現在の『ラヴィット!』へとつながっていくわけですが、そもそものキッカケというと何だったんですか?
川島 いちばんは「M-1」が終わったことです。08年がラストイヤーで準決勝敗退して。そこからは本来自分がやりたかったことをやれるようになったんです。
岡村 ソロ活動ですか?
2025.04.01(火)
文=辛島いづみ
写真=杉山拓也
ヘアメイク(岡村靖幸さん)=マスダハルミ
ヘアメイク(川島明さん)=足立光世