好評発売中の「CREA」2025年春号では、韓国の伝統を再解釈し、モダンにアップデートした食や韓屋宿をはじめ、癒しの「済州島」やカルチャーの街「坡州」まで、2025年の韓国をたっぷりと取材しました。グルメ・カルチャー・ファッション・コスメまで、全108ページの大ボリュームでお届けする本誌から一部を抜粋してご紹介。
CREA 2025年春号
『韓国のすべてが知りたくて。』
定価980円
ほかのエンタメと同じように料理を楽しみに来てほしい

韓国の料理界がかつてない盛り上がりを見せている。これはさまざまなジャンルの料理人たちがバトルを繰り広げるリアリティ番組「白と黒のスプーン ~料理階級戦争~」(Netflixにて配信、以下“白黒”)が大ヒットしたことが発端だ。

中でも、抜群の存在感を見せたのが、長身に白いコックコートが眩しいチェ・ヒョンソクシェフ。さまざまなメディアでも引っ張りだこの彼が率いるファインダイニング「CHOI.」へ足を運び、いまの韓国の食シーンについて話を聞いた。

「私はイタリアンレストランで10年以上修業を積んだのでベースにはイタリアンがありますが、いまではそこに自分が生まれ育った韓国の要素が入り、表現方法もさまざまになっています。もはやジャンルレスなのです。
以前は自分の進化が受け入れられるか不安な面もありましたが、番組が放映されてからは、私自身のユニークな表現として受け入れてもらえるようになりました。私だけでなく多くのシェフが“白黒”以前と以降では、韓国のダイニング市場をとりまく環境はがらりと変わったと感じています」

海外からのファンも増えたのでは?
「それは本当に感謝していること。韓国の音楽や映画などのエンタメはこれまでも知られていましたが、料理についても同様に楽しんでもらえるようになったことがとても嬉しいです。私個人はもちろん、出演していない料理人たちさえも張り切っていて、業界全体が元気になっていると感じます」

そうとなったら早速予約をとって、韓国旅行を計画しなければ!
「ぜひ、韓国ならではの食の旅をしてほしい。個人的にはクッパやソルロンタンといったスープを食べる文化を体験してほしいな。韓国ではとても一般的で、魅力が詰まっていると感じるからです。豚肉やカルビ、本当においしいトッポギもぜひ食べてみてほしい。そして最後の夜はファインダイニングへ。私の店だったら嬉しいけれど、どの店にも韓国を感じるエッセンスがあって、グルメツアーの最後を締めくくるのに最適だと思いますよ」

「CHOI.」は数カ月先まで予約が埋まっているけれど、韓国の食シーンの現在を体感しに出かけたい。
【清潭洞】CHOI.(チョイダッ/쵸이닷)
所在地 ソウル特別市江南区島山大路457 3F(서울특별시 강남구 도산대로 457 3F)
電話番号 02-518-0318
営業時間 12:00~15:00(L.O.13:20)、18:00~22:00(L.O.19:20)
定休日 無休
Instagram @choidot_official
※完全予約制
ご紹介したお店を含む、ソウル&済州島の観光スポットがまるわかりのGoogle Mapはこちら! 続きは「CREA」2025年春号でお読みいただけます。

2025.03.30(日)
文=北條芽以
写真=チョン・ソンジン
コーディネート=ホ・スンホ、ソ・スミン(TANO INTERNATIONAL)
CREA 2025年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。