愛子さまにも共有される“雅子さまへのリスペクト”

 陛下が「私自身、社会人として仕事をしたことがない」とおっしゃったのは、雅子さまへのリスペクトがあってこそのご発言だったのではないだろうか。2024年、イギリスご訪問に際しての記者会見でも、陛下は雅子さまのキャリアに光を当てるような回答をなさっている。

「雅子も、昭和63年から平成2年にかけて、当時勤めていた外務省の研修生としてオックスフォード大学のベイリオル・コレッジに留学し、大学院で国際関係論を学びました。オックスフォード大学の歴史や伝統、荘厳な建物や庭の美しさなどに感銘を受けるとともに、先生方や友人たちからも多くのことを教わり、かけがえのない貴重な経験ができたということです。また、英国各地の美しい風景や人々の親切も深く心に残り、私同様、思い出深い2年間になったようです」

 そして、その意識は愛子さまにも共有されているのだろう。愛子さまは、学習院大学ご卒業に際しての文書回答で「少しでも社会のお役に立てるよう、公務と仕事の両立に努めていきたいと思っております」と述べられた。今年に入ってから、愛子さまの行事や公務でのお召し物にも小さな“変化”が見られるように思い、注目していきたい。

2025.03.03(月)
文=佐藤あさ子