有働 夫婦間でトラブルにはならなかったのでしょうか。

 大石 夫は去年他界したのですが、夫も女性と旅行に行くとか適当にやっていました。でも仲良し夫婦でしたよ。お手伝いさんに「いろんな家に行っていますけど、こんな仲良しなご夫婦は見たことない」と言われたぐらいです。

 有働 お互い嫉妬しないですか?

 大石 私たちはなかったですね。嫉妬しない方が穏やかに暮らせるし、食べ物の好みが似ているとか、笑いのポイントが似ているなどの方が、結婚生活では大事だと思います。性的なことは、どうぞ外でやってくださいと。

 有働 この文化を広めたい人、手を挙げてという感じですが(笑)。

 大石 でも夫のことが第一でしたし、最期も苦しまず恐れず旅立てるように、これ以上は出来ないくらい頑張りました。夫も感謝して逝ったと思います。イチャイチャした仲ではなかったけど25歳から連れ添って親より長く一緒にいたから、片腕がなくなったような感覚です。

 有働 愛情が中途半端ではない。

 大石 愛とエロスはちょっと違うんですよね。

※大石氏と有働氏の対談「『光る君へ』でほのぼのとしたエロスを醸し出したい」全文は、「文藝春秋 電子版」に掲載されています。

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【対談】大石静×有働由美子「『光る君へ』でほのぼのとしたエロスを醸し出したい」

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【グラビア】「日本の顔 吉高由里子」大河ドラマの現場でも弾ける笑顔は健在

【エッセイ】倉本一宏 「『光る君へ』時代考証の苦労と喜び

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2024.09.23(月)
文=大石 静,有働 由美子