バリ島に来たら夕陽を眺めなければ楽しみが半減します。それほどに熱帯の夕暮れは美しく、心に染み入ってきます。

 島にはいくつかの有名な夕陽スポットがあります。南の突端にあるウルワツ寺院や、小さな島に建てられたタナロット寺院。海沿いのリゾートのクタ。

 しかしバリ島では夕陽の絶景ポイントは海沿いだけではありません。内陸の町のウブドゥもまた夕陽の美しいところです。特にお勧めなのは、雨上がりの夕暮れです。

 雨の水分が大気中にたっぷりと含まれ、そこに南国の光が射し込みます。大気中のゴミやチリもすべてが流れさり、その水分が一気に輝きを増します。ある日には赤く輝き、ある日には群青色に輝きます。ライステラス一面に張られた水。その上を滑るように光が流れ込んできます。あらゆるものが光をたたえ、宝石のように輝きます。

 バリ島自体が夕陽の鑑賞スポットとも言えます。闇が訪れる直前の、熱帯からのプレゼントを楽しんで下さい。

小原孝博
1962年静岡県生まれ。日本大学芸術学部写真家卒業。出版社勤務を経て独立。バリ島には40回を超える撮影を行い写真集「オランバリ」をダイヤモンド社より出版。バリ島や江の島などにて写真展も開催。6月10日より日本橋のiiaギャラリーにて写真展「光の音色」を開催予定。フォトワークショップは常時開催中。
Twitter @tak_KOHARA

2014.04.18(金)