太田 見出しでちょっとセンセーショナルにはなったんですけど、ちゃんと記事を読めば色々考えがあっての判断で、しかも慎重にことを進めた上で判断を変える可能性も全然あるよと言ってることはわかってもらえると思います。
炎上に感じたのは、傷付いた人たちの怨念
ーーネットやSNSで誹謗中傷のコメントが多かったと思いますが。
太田 僕、最初の3つぐらい見て、「やめておこう」と思って。ほぼ読んでないです。
コムアイ 「コムちゃん、見なくていいよ」って言ってたよね。
太田 わりと僕側への誹謗中傷も多い印象で、特にTwitter(現・X)がものすごいことになってました。僕がヤバい男で、コムちゃんを闇に引きずり込んでみたいな。
なんだっけ、「2台の車にお前の足を縛り付けて引っ張って引き裂いてやる」みたいなよくわかんないけどひどいツイートとかありましたよ。もう書いてあることは大体分かったから別にいいや、みたいな感じでしたけど。
ーーひどすぎます。
太田 僕を攻撃してたのは、出産経験がトラウマになってしまっていたり、男性のせいで心に傷を負った経験がある女性たちが多い気がしました。その怨念を全部僕にぶち当ててる感じで。あと、方針を決めているのは男性の僕だという認識が強かったように思います。まるでコムちゃんが主体的に判断していないかのような見方が多くて。
もちろん誹謗中傷を受けるのは気持ちよくないですよ。でもそれだけ傷付いた人たちの怨念が溜まってるんだということは感じて、怒りというよりはまだまだやるべきことがたくさんあるなと気持ちが引き締まった感じです。
当たり前ですけど、出産に関してはコムちゃんの希望が僕にとっては全てなので。彼女が「こういう環境で産めたらいいな」と話してくれたことに対して、僕は全力で向き合いながら一緒に最適な方法を探したまでです。男の僕が「危ないから日本の病院で産んでほしい」と言うことは簡単ですけど。出産に関して女性の希望を最大限聞くということがまだ当たり前になってないんだろうか? と思わざるを得なかったですね。
2024.09.12(木)
文=平田 裕介