●ひとつの表現にとらわれないアーティストに

――「Foorin」のたけるとは異なる、どんな新しい楢原さんが見られる作品ですか?

 「Foorin」のときは年長者だったので、どこか落ち着いているイメージが多かったと思うんです。この作品では、特撮マニアとして、ベラベラ喋ってはしゃいでいる自分が映っているので、ちょっと驚くというか、あまり見たことない姿が見られると思っています。

――今後の希望・展望について教えてください。

 今はひとつひとつのお仕事をやっていくだけで、役者もダンスもやっていくと思います。そんな切り離されたものでもないと思っていますし、お芝居という表現にとらわれず、いろんな表現されている方がいらっしゃると思うんです。例えば、歌とお芝居だったら星野源さん。ダンスとお芝居なら森山未來さん。そういうアーティストの方に対する憧れに強いです。

楢原嵩琉(ならはら・たける)

2006年4月8日生まれ、東京都出身。18年、<NHK>2020応援ソングプロジェクト「Foorin」に参加。米津玄師プロデュース曲「パプリカ」は「第70回NHK紅白歌合戦」出場や、同年「第61回日本レコード大賞」を受賞した後、21年に解散。俳優としてもCM「ソフトバンク5Gってドラえもん?シリーズ」シリーズのほか、映画『Floating father』(17年)、『チェリーボーイズ』(18年)、『恋する寄生虫』(21年)などに出演。

映画『カミノフデ~怪獣たちのいる島~』

特殊美術造形家の時宮健三(佐野史郎)が他界し、複雑な心境でファン向けのお別れ会に参列した孫の朱莉(鈴木梨央)。そこには特撮ファンである同級生・卓也(楢原嵩琉)も来場しており、2人は時宮が作ろうとしていた映画「神の筆」に出演予定だったという男・穂積(斎藤 工)との出会いをきっかけに、映画の世界に入り込んでしまう。そこでは、映画には登場しない怪獣ヤマタノオロチがすべてを破壊しようとしていた。

7月26日(金)より、TOHOシネマズ日比谷にて全国公開
https://www.kaminofude.com/

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2024.07.26(金)
文=くれい響
撮影=平松市聖