◆長崎鼻灯台公園とひまわり畑

長島町の南西端、東シナ海を見晴らす高台にある「長崎鼻灯台公園」。ここでは毎年7月中旬から8月中旬にかけて、公園周辺の畑に咲き誇る色鮮やかなひまわりの花々が楽しめます。
ジャガイモの産地として知られる長島町では、同じ作物を繰り返し作り続けることで農作物が生育不良になったり枯れてしまったりする「連作障害」を防ぐために、農家の人々によってジャガイモ収穫後の畑にひまわりが植栽されています。そのため、夏場になると畑一面に咲くひまわりの花を見ることができるのです。
また、園内には明治30年(1897年)に初点灯した白亜の灯台が立っていて、夕日のビュースポットとしても有名。茜色に染まる海と灯台の光景は、まるで一幅の絵のようです。
見ごろの時期:7月中旬~8月中旬
長崎鼻灯台公園とひまわり畑(ながさきばなとうだいこうえんとひまわりばたけ)
所在地 鹿児島県出水郡長島町城川内
https://www.town.nagashima.lg.jp/sightseeing/si0003/
◆豊玉姫神社の水車からくり

「水車からくり」は水車を動力として人形を動かす、南薩摩に伝わる伝統芸能。「薩摩の水からくり」として国の無形民俗文化財にも選定されています。
南九州市知覧町にある「豊玉姫神社」では毎年7月に「六月灯」という夏祭りが開催され、水車からくり人形の演目が上演されています。水車からくり人形は水車のある水路が完成した江戸時代から始まったといわれていて、全国でも見られるのは鹿児島県のみ。夏の風物詩として楽しまれています。
演目は毎年替わり、2025年は「因幡の白兎」を上演予定。約30~40センチメートルの人形たちが前後左右に動き回るだけでなく、首を振ったり両手両足を器用に動かしたりする様は、とても水の力で動いているとは思えないほど細やか。多い時で20体以上の人形たちがさまざまな動きをするというから驚くばかり。百聞は一見に如かず。ぜひ現地で鑑賞してみてください。
開催日:2025年7月9日(水)、10日(木)ともに9:00〜22:00、7月26日(土)13:00〜21:00頃(知覧ねぷた祭協賛)
豊玉姫神社の水車からくり人形(とよたまひめじんじゃのすいしゃからくり)
所在地 鹿児島県南九州市知覧町郡16510 豊玉姫神社
http://toyotamahime-jinja.or.jp/karakuri.php#sa01
2024.07.08(月)
文=CREA編集部