料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。

 どんなものであれ、作ろうと思ったそのこと自体が尊い。今晩はひと品、作ってみませんか?


小松菜を使ってみよう

 今回のテーマは「小松菜を使ってみよう」です。

 食材の値上がりが続く中、小松菜は手頃な値段をキープしてくれているありがたい存在。カルシウムやたんぱく質も含む、緑黄色野菜のひとつです。アクが少なく、いろんな料理に合わせやすいのもいいところ。

 「使ったことがない」という人も多いようなので、今回のコラムをきっかけに身近な存在にしてみませんか。

 「罪悪感撲滅」シリーズらしく、レトルトなどに「ちょい足し」してみようという提案から始めていきたいと思います。

食感をよみがえらせるには?

 まずは、買ってきたら最初にやってほしいこと。

 冷水に20分ほど浸けましょう。全体が浸からなくてもいいです。こうすることでシャキッとした、よい食感がよみがえります。

 使うときは根本のところを切り落とします。内側に土が残っていることもあるので、水で洗って、水気をよく切ってから調理します。

レトルトにちょい足しで栄養バランスアップ

 最初は「ちょい足し」から。小松菜ひと株を6~7ミリ幅に刻んで、レンジ可の容器に「水 小さじ1」と一緒に入れて、500Wで1分ほど加熱しておきましょう。

 これでもう、あれこれちょい足しできます。

 カップスープやレトルトスープ、レトルト春雨やインスタントラーメン、あるいはチャーハンやパスタにと、広く加えられますよ。こんなことでも栄養バランスはよりよい方向に整えられます。

 写真はトマトクリームのレトルトスープ。よく合いました。ポタージュ系やミネストローネに加えるのもいいですね。あるいは、カップ味噌汁に足すのでも。

2024.05.22(水)
文・撮影=白央篤司