――その解散から、節目節目で時間の流れを感じますか?

ANDO 6月29日が来れば、1年経ってしまったと感じると思います。自分の中で何が変わったんだろう、人として変われてるかなって焦りもあります。解散というわかりやすい日があって、その数字に追い詰められたり。じゃあそこから1年先の自分は何をやっているんだろう、ちゃんと生きてるかな、と思ったりもします。

 

BiSHは夢の時間、いまの方が“人生”って感じ

――それはBiSH時代にはない感覚ですか?

ANDO そうですね。BiSHのときは守られていたので。自分が動かなくてもスケジュールが埋まっていく。決められたことをやっていれば良かった。でもいまは外に出て自分から人に会っていかないと何も始まらないし、自分でスケジュール表を組んでスタイリストさんとヘアメイクさんに連絡をして。請求書を作ったり、お仕事の依頼の返事を自分で書いたり。マネージャーさんがやってくれていたことを全部1人で。自分の周りで、こうやって助けてくれた人がいたことに気づけたことは良かったです。

 いままでは、本当に漠然と「できる」とか勝手な自信があるタイプで、現実を見られてなかったと思います。だから、いまの方が“人生”って感じがしますね。BiSHのときは夢の時間、みたいな感覚です。

それぞれの場所で、BiSHが別の形で進化して生きている

――他のメンバーがそれぞれに音楽や芝居、バラエティと活躍する姿を見ていかがですか?

ANDO みんなそれぞれにやりたいことをやってて楽しそうだなと思うし、嬉しいですね。地下鉄の駅とかに行くとアイナ・ジ・エンドの大きな広告があったり、テレビ点けたらハシヤスメが出てたり(笑)。

――ANDOさんが作品を出品したアート・フェスにメンバーそれぞれが見に行ったことが「X」でポストされていましたね。ANDOさんもチッチさんの舞台やアイナさんのライブを見に行かれたり。ときどき、みんなで行こうか、みたいな流れになるんですか?

2024.04.23(火)
文=児玉也一