最後に見に行ったライブは東京ドームではありません。ある土地で行われたワンマンライブです。そのライブ中、僕は清掃員の皆さんと共に客席で時間を過ごし、解散直前に心の中で高まっていく悲しみが薄らぎました。みんなが「今まで本当に楽しかったよありがとう」を伝えに来ているんだなと強く感じたからです。僕は同じものを好きな人がみんな仲間だなんて、生きて来て一度も思ったことはありません。でもHiDE the BLUEでモモコさんが「ありのままでいいのかな?」と問いかけた瞬間に叫ばれる「いいよ」には、その場にいる全員の、「BiSHではなくなった後もあなたが幸せでありますように」が詰まっていたと信じています。

 モモコさん、BiSHメンバーの皆さんスタッフの皆さん、そしてこれを読んでくださったり、ひょっとすればどこかのBiSHのライブで一緒に感動したり、三歩を知ってくださっている清掃員の皆さん、BiSHに出会ってからの今まで本当に楽しかったです、心からありがとうございました。

写真=鈴木七絵/文藝春秋

解散ノート

定価 1,760円(税込)
文藝春秋
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

2024.03.07(木)
文=住野よる
写真=鈴木七絵/文藝春秋