「観客<ステージ上の人」というわけでもないだろう。

 そもそも、同じ人間で、ただ選んだステージが違うだけなのに、なぜ「一般人」「芸能人」などと全く別の人類のような区切り方をするのだろう。

 解散が決まってから、とにかく結果を出さないと、と以前よりもプレッシャーを感じるようになった。時間は限られているから、ここでしくじってはいけない、このチャンスを絶対にモノにしなくてはいけない。今やっている活動に新しく興味を持ってくれる人を増やしたい。そんな思いについていけるほどの実力が自分になくて、それでまた自分を責める。眠れない日も増えた。空回ってしまっている気がする。こんな感じで解散まで乗り切っていけるのか不安になる。

 でも、前向きに考えられることも増えた。いつかやれたら良いことは、今グループがあるうちにどんどん挑戦していこう。そんな姿勢を見てもらいたいと思った。これからの自分の活動との向き合い方の答え合わせは、「解散」を世間と共有したとき。私たちのことを惜しんでくれる人ができるだけ沢山いますように。モモコグミカンパニーに想いを馳せてくれる人がいますように。

「100分の1くらいでしょ」BiSHがなくなったら自分は…? モモコグミカンパニーが父親、そしてプロデューサー・渡辺淳之介から言われた“意外な言葉”〉へ続く

解散ノート

定価 1,760円(税込)
文藝春秋
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2024.02.27(火)
著者=モモコグミカンパニー