野性味たっぷりの温泉グルメ
最後に、ご当地グルメをご紹介しておきましょう。関子嶺名物の「桶仔鶏」です。これは地鶏を1時間ほどかけて窯で丸焼きにしたもの。高温の窯で焼いた後、さらに低温で加熱しているので、皮はパリパリで肉はやわらかく、ジューシーな食感となっています。
ここでは事前にビニール手袋が用意されるので、地元の人々に倣って、豪快にむしりながら食べてみましょう。アツアツの肉は余分な脂分がなく、胃もたれしません。女性でも2~3人いれば平らげてしまうはずです。
桶仔鶏を扱う店は数店舗ありますが、おすすめはオープンスタイルのレストラン「岩頂自然休閒坊」。温泉街からやや離れていますが、わざわざこれを味わうためにやってくる美食家もいるほどの人気店です。桶仔鶏のほか、山菜の炒め物なども味わえます。
良質なお湯とご当地グルメ。周囲には亜熱帯特有の緑が生い茂り、散策も楽しめます。台北から少し足を伸ばして台湾南部の温泉を訪ねてみるのはいかがでしょうか。至福のひとときが楽しめるはずです。
岩頂自然休閒坊
所在地 台南市白河区関嶺里65-28号
交通 台湾高鉄嘉義駅から車で約40分、嶺頂公園バス停から徒歩約15~20分
電話番号 +886-6-682-3339
営業時間 10:00~22:00
定休日 不定休(水曜日が休みのことが多い)
片倉真理 (かたくら まり)
台湾在住ライター。1999年から台湾に暮らし、台湾に関するガイドブックや書籍の執筆、製作に携わる。そのほか、機内誌への寄稿や女性誌のコーディネートなども手がけている。2011年に台湾で出版した中国語書籍『在台灣,遇見一百分的感動~片倉真理 旅的手記』(夏日出版社)のほか、共著に『食べる指さし会話帳・台湾』(情報センター出版局)、『ことりっぷ海外版 台北』(昭文社)などがある。
Column
心も体も温まる冬の台湾へ
台湾を訪れるなら、断然、冬がおすすめ。旧正月を迎える街の賑わい、華やかなランタンの祭典、肌がすべすべになるドロ湯の温泉、そして、個性的な鍋料理やあったかデザートなどの逸品グルメ……。寒い季節ならではの素晴らしいお楽しみが、この島には満ちあふれている!
2014.01.24(金)
text & photographs:Mari Katakura