――MBAを取得していて、アナウンサーのキャリアもある赤平さんだけに、スーパーマンのように感じてしまう人もいるのでは。
赤平 子どものために、自分のMBAやアナウンサーのキャリアと知識をモディファイして適切な形に変えていった、という感覚です。
毎日睡眠時間は3、4時間ですし、正直、大変です。息が詰まることもありますし、蕁麻疹や血尿が出ることだって多々あります。でも、それでも息子の将来のためになんとかしなきゃ、と思えるかどうかではないでしょうか。
強烈に子供を持ちたい思いがあったわけではなかった
――テレビ東京のアナウンサーからフリーランスになり、そしてお子さんが誕生して、またガラリと人生が変わったかと思います。
赤平 変わりましたね、それはもう明確に。それまで僕、やりたいことがなかったんです。たとえばテレビ局員時代だと、報道キャスターをやりたいとか、オリンピックに行くぞとか、ゴールデンを担当してみたいとか、いろいろ目標を立てるわけですけど、それを達成したとて、心が満たされるわけでもなかったんです。
もちろんやらせていただけるのはすごく光栄で嬉しいことなのですが、息子が苦手だったクロールができるようになるまでの過程の達成感と比べると、息子のクロールの方に圧倒的に感動している自分がいるんです。
――赤平さんはお子さんを持ちたかったのでしょうか。
赤平 いつかは、と思っていた程度で、強烈に思いがあったわけではなかったです。ただ、息子とはじめて会った瞬間、胸がキュンキュンして。わ、なんだこれ、このキュンキュンが恋なのかみたいな(笑)。本当に息子狂いなんです。
小学校と同様、中学でも保護者や学校と積極的に関与
――現在の麻布中学ではどのような関わりをされていますか。
赤平 PTAをやっています。まずは麻布の学校や保護者の中に入ろうと。私は入学前からたくさんメディアに出ていて、学校や保護者からは、良くも悪くも様々な印象を持たれていると思ったので、私と息子がどんな人間かを知ってもらいたくて。その上で、どんどん発達障害の理解者を増やしていきたいと思ったんです。
2023.12.04(月)