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●留美子さん考案の「つの字づけ」が使える!

 今回は、指とブラシを使って塗ります。

 ブラシは「#170 シンセティック ラウンド スラント ブラシ」(6,820円)を、ファンデーションは私の肌色に合わせて、N18を使用しました。

 まずは、量から。

「量は、顔全体の使用で1プッシュ分です」(留美子さん、以下同)

 留美子さんの方法では、最初に指を使います。出したファンデーションの半量をまず指に取り、指で「つの字づけ」します。

 「つの字づけ」とは、どういうものかと言うと、頬の高い位置(黒目の下辺り)から唇の下辺りまで文字通り「つ」の字を描くつけ方です。なんとも斬新な方法ですが、これがナチュラルな美肌作りに効果絶大なのですよ!

 どうして良いのかと言うと、まずは単純にわかりやすいから。細かいことはすぐに忘れる私でも覚えていられましたし、簡単なので実践しやすいのです。

 肝心の効果も絶大で、「つの字づけ」すると、いい感じの濃淡を自然につけることができるのです。具体的には、一番濃くのせるべきところ(頬骨)に自然に濃く色が入り、それ以外の薄くつけるべきところには、これまた自然なグラデーションで薄く入れることができるという、もの凄いテクニックなのですよ。

 なぜ私がこの塗り方をこれほど絶賛しているかは、メイクを習った後の私の「街ショット」を見ていただければ、ご理解いただけるかもしれません。なにげなく撮影したものですが、頬や鼻筋に光が集まっているのがわかりますでしょうか?

 今回はファンデーションしか習っていないので、コンシーラーやハイライトは一切使っていないのですが、それでもこれだけの自然なメリハリ! しかもクマもクスミも自然にカバーされているのですよ。凄い。

 ただし光沢については、ファンデーションの後にマックの誇る超人気パウダー「M·A·C ミネラライズ スキンフィニッシュ」を使ったので、その効果もあるでしょう。とはいえ、自然な仕上がりに、「つ」が効果を発揮したのは間違いないと思います。

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 では、ファンデーションの塗り方に戻ります。

 「つ」を描いたら、周辺にのばしていきます。そしてそのまま、額、鼻筋、目回り、口回りにも伸ばしていき、半顔を仕上げます。

 次に残りの半量を指で取って、逆側にも、「つ(の逆)」を描き、ブラシで伸ばします。

 その後、ブラシに残ったファンデーションで細かいカバーをしていくのですが、ここでも留美子さん考案の秀逸テクニックに感動しました。

 鼻横や口元の凹んだ箇所と言いますか、「陰り部分」ってありますよね。私の場合は、この陰りが年々濃くなっていて深刻さは増すばかりなのですが、ここにファンデを追加で足してカバーするテクニックはよく聞きますよね。

 しかし留美子さんの方法では、「ジャスト暗い部分」にファンデをつけるのではなく、少しズラした場所につけます。

 「こうすると、能面のような凹凸のない顔にならずに、自然に暗さをカバーできるんです」ということなのですが、実際にそう仕上がったので、これまた「凄い」と感動しました。

2023.11.19(日)
文・写真=にらさわあきこ
撮影=釜谷洋史