紅麹料理に馬祖ベーグル、馬祖の名物料理を味わい尽くす

 さて、馬祖を訪れたら郷土料理も楽しみたいところ。馬祖料理に欠かせないものといえば、天然調味料の「紅糟」。これは老酒を作る際に大量に発生する赤い酒粕のことで、鶏肉炒めやハモの揚げ物、チャーハンなどに用いられます。

 また、老酒を使った麵線(そうめんのような細い麵)のスープは、血液循環を良くするといわれ、地元の女性たちが産後に食べる風習があります。

 そして馬祖列島の代表的なグルメといえば、馬祖ベーグルこと「繼光餅」。これは明の時代に軍糧として発明されたものとされていますが、最近では卵焼きを挟んだり、ジャムを塗ったりなど現代風にアレンジされています。

 そのほか、魚肉を生地に練り込んだ魚麵やムール貝に似た淡菜、高級魚である黃魚を老酒で煮込んだものなどもあります。

 郷土料理レストランはいくつかありますが、南竿島のランドマークである「枕戈待旦(矛を枕にして寝て、明日を待つという意味)」というスローガンが書かれた大きな壁のすぐそばにある、その名も「枕戈待旦レストラン」はおすすめ。味はもちろん、素晴らしい海景色を満喫できます。

枕戈待旦餐廳

所在地 連江縣南竿鄉福澳村139號
電話番号 0905-889-0609
https://www.facebook.com/profile.php?id=100057654279776

 そして、朝食を楽しむのなら南竿島の介壽集落にある介壽獅子市場へ。ここの2階には食べ物の屋台がいくつかあり、「鼎邊糊」という日本のすいとんに似た太麺や揚げた地瓜餃(サツマイモ粉の生地にピーナッツ餡が入った餃子のようなスイーツ)、老酒入り麵線などが楽しめます。

 さらに、地元出身の青年、邱思奇さんが開いたカフェ「馬祖Z.O小柒咖啡」も。馬祖では多くの若者たちが都会へ出稼ぎに行ってしまいますが、邱さんはガイド業などの副業をしながら島で唯一の自家焙煎コーヒーが楽しめるカフェを経営。独自に開発した高粱酒味の豆などもあるので、試してみたいところです。

介壽獅子市場

所在地 連江縣南竿鄉介壽村
電話番号 0836-22-373

期間限定のコラボグッズもいろいろ

 馬祖ビエンナーレ限定のオリジナルグッズもいろいろと販売されています。ファミリーマートでは、老酒入りのラテ(販売店舗は限定)や台湾の人気ブルワリー「臺虎精釀」とコラボしたビール、老酒味のスナック「捲捲酥」などを取り扱っています。

 また、馬祖ビエンナーレ限定のランチボックスも。これは、結婚を機に馬祖へ移住してきた女性たちによる手づくり。台湾本島出身者だけでなく、ベトナムや中国から嫁いできた女性もいます。そんな彼女たちが地元の素材を用いて、故郷の味を再現したお弁当です(公式サイトから予約可)。

 宿泊先としては、伝統家屋を用いた民宿があるほか、南竿島の仁愛村にはスタイリッシュなホテル「日光春和」もあります。客室や食堂からは静かな海を一望でき、馬祖の風情にたっぷりと浸れます。

日光春和

所在地 連江縣南竿鄉仁愛村1-1號
電話番号 0836-26-666
https://www.dayspringmatsu.com/

 島内の交通の便は決していいとはいえず、ややハードルが高い場所ではありますが、この機会に訪ねてみるのもおもしろいかもしれません。最果ての島で出合うアートはいつもとは異なる驚きや発見にあふれ、新たな気づきをもらえるはずです。

●馬祖への行き方

台北・松山空港から立榮航空で所要約50分、片道 2,102元。北竿までは毎日3便、南竿までは毎日6便運行しています。基隆港からは「新臺馬輪」という大型客船が就航。こちらは所要約8~10時間。毎年3月から6月にかけては霧で欠航することがあるのでご注意を。

●島内交通

南竿島には主要路線を巡るローカルバスがあり、山線と海線がそれぞれ1時間に一本程度運行。北竿島にも山線と海線があり、合わせて1時間に一本程度運行。台湾観光局が運営する観光バス「台灣好行(台湾トリップバス)」は、午前、午後にそれぞれ一本あります(要予約)。宿泊先に依頼し、タクシーをチャーターするのも便利。または国際運転免許証があればレンタルバイクを借りることもできますが、運転にはくれぐれもご注意ください。

第2回馬祖ビエンナーレ(馬祖國際藝術島)

開催期間 2023年9月23日(土)〜11月12日(日)
室内展示は毎日9:00〜16:00、屋外展示は全日開放。
https://matsubiennial.tw/
Facebook https://www.facebook.com/matsubiennial
Instagram @matsubiennial
予約が必要な作品はこちらのサイトで予約を。

馬祖國家風景區公式サイト(日本語)
https://www.matsu-nsa.gov.tw/index.aspx?l=3

『bunshun trip e-guideときめく台湾みやげ』

CREA WEBの人気連載が電子書籍に! 台湾茶にパイナップルケーキ、自然派コスメにかわいい雑貨まで。買いもの天国の台湾だからこそ、おみやげはセンスのいいお店で選びたいもの。そこで、台湾在住20年のコーディネーター&ライターが台北のとっておきの「アイテム×ショップ」リストをご紹介します。これさえあれば台湾みやげは完璧です!

著 片倉真理 Kindle版(電子書籍)
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文藝春秋
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片倉真理(かたくら まり)

台湾在住ライター。1999年から台湾に暮らし、台湾に関するガイドブックや書籍の執筆、製作に携わる。そのほか、機内誌への寄稿や女性誌のコーディネートなども手がけている。


著書に『台湾探見 Discover Taiwan-ちょっぴりディープに台湾体験』(ウェッジ)のほか、共著に『台湾旅人地図帳』(ウェッジ)や、『食べる指さし会話帳・台湾』(情報センター出版局)、『台湾で日帰り旅 鉄道に乗って人気の街へ』(JTBパブリッシング)など。最新刊は2022年3月刊行の『悠遊台湾2022-2023』。

2023.10.24(火)
文・撮影=片倉真理