また、サービスのルールとして釣った魚だけでなく、メインのお料理(定食や丼もの)も注文しないといけない。提携店は5店舗あるので、それぞれのメニューを見て店舗をスタッフさんに伝えよう。行先が決まれば魚を持ってお店へ向かうのみだ。

 今回選んだお店は海鮮丼や地魚の煮つけなどを提供する「海鮮食楽市場」。

 施設から5分ほどで行ける熱海市中心部にある海鮮料理屋で、平日にもかかわらず大繁盛していたが、大将が一匹ずつ丁寧に調理法を提案してくれた。

 1品目はアジのお造り。

 では、いただきます。

 釣りたてで鮮度がよくコリコリとした食感が良い! アジの香りも強く、小さくてもしっかりした存在感がある。現地で食べるメリットはまさにこの美味さにある。お造りの調理代として1000円かかるものの、数匹まとめての価格なのでアジはたくさん釣っておきたいところだ。

 2品目はアカササノハベラのから揚げ。

 関東ではリリースされることも多いベラだが、お味はいかに……。

 衣はカリッと身はふわっとして美味い! ベラ科の魚は身の繊維が細かく空気を含んだように軟らかく、それでいて味がしっかりしているので、衣の味付けに負けることなくベラの旨味が感じられるのだ。同じベラ科のキュウセンなどは大きくなれば歩留まりもよく、塩焼きで食べればさらに身の美味さが実感できる。から揚げ調理は5匹ほどまとめても500円とのことだ。

 

豪快“すぎる”盛りのボラ

 釣魚3品目はボラをから揚げにしてもらった。

 盛り付けは大変豪快な具合になっているが、私が「盛大に盛り付けてほしい」とお願いした結果なのでご理解いただければ……。肝心のお味はというと、やはり、ボラは美味い! 身は火を通しても硬くなり過ぎず、鯛系の身を凌駕するほどよい食感。さらに噛むと肉汁が滴るほどジューシーで脂の乗りが窺える。

 脂が乗るのは冬の寒ボラのイメージだったが熱海では夏のボラも旬なのかもしれないと感じるほどだ。本当に釣れて良かった……。(大型魚の調理は1000円~)

2023.10.05(木)
文=ぬこまた釣査団(大西)